9月は会社や学校の年度はじめ、
この季節は何か新しいことをやってみようという気持ちになります
ENYOのアトリエでは来春にむけて製作が始まっており、
次は今回とはまた違った提案ができるよう手を動かす毎日です。

馴染みの生地屋さんが出店すると聞き、手芸材料の展示会へ行ってきました。
布や毛糸、アクセサリーのパーツなどを扱うお店や企業のブースが並んでいます。

 

▲展示会場の様子

▲展示会場の様子

 

フランスでは各地で様々な展示会や見本市が開催されており、
例えばパリコレクションなど招待を受けた業界のプロしか入場できないものもありますが、
こちらは手芸を楽しんでいる一般の人に向けた展示で誰でも見ることができます。
よってお客さんのほとんどは女性たち。
奥様の付き添いで来たと思われる旦那さんたちが、
ほんの数人居心地悪そうにいらっしゃいました。
こういう光景はどの国も同じなのだなぁと微笑ましかったです。

会場の天井に一際大きなタペストリーが飾ってありました。
クロード・モネの絵画 「日傘を差す女」です。
ノルマンディはモネをはじめとする印象派の画家ゆかりの土地です
今年はノルマンディー印象派フェスティバルが開催された年であり
美術館では企画展が、大聖堂ではプロジェクトマッピングが、
ルーアンだけでもあちこちでその柔らかなアートに触れることができました。

このタペストリーもそのプロジェクトの一環で作られたものだそうです。

 

▲モネ 「日傘を差す女」のタペストリー。サイズは6m×4m。

▲モネ 「日傘を差す女」のタペストリー。サイズは6m×4m。

 

カメラをぐっと寄ってみてびっくり、実はこの絵、5cm各の小さなニットピースを
合わせたものからできているのです。
元になる絵をモザイク加工をするようにピクセル化し、
ブロックごとに毛糸の色が変えてあります。
この作品、大きなサイズに繋げて遠くから見ないと完成図が想像できなかったでしょうね。
布のパッチワークではなく凹凸のある編み物にしたというのも、
より光と影の部分があって印象派の特徴を活かした手法だと思いました。

▲寄ってみると、小さなニットのパーツで出来ていました。

▲寄ってみると、小さなニットのパーツで出来ていました。

▲作り方の説明をしているパネル。白も微妙に色を変えて陰影を表現しています。

▲作り方の説明をしているパネル。白も微妙に色を変えて陰影を表現しています。

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ENYO  ソリアノ綾佳
http://laviedenyo.blogspot.fr/