ゴールデンウィークが終わったばかりではありますが、
皆さんはこの夏の予定を立てましたか?
私は遠出の予定はないのですが、毎年楽しみにしているイベントがあります。
フラックスの開花や、収穫の頃に行われるリネン祭りです。

ノルマンディ州だけでも 「リネン祭り」と名が付くお祭りはいくつかあるのですが、
特におすすめしたいところをご紹介したいと思います。
Festival du Lin et de la Fibre Artistique” は海の近くにある10の自治体が
会場になっており、地図を見ながらお目当ての場所を車でまわるお祭りです。
長閑な村々をドライブしながらあちこち見てまわったり、
持参したお弁当でピクニックをしたり、
自分たちのペースでのんびり過ごします。
リネン祭りは物品販売やファッションショー、リネン作りの様子を説明した展示などが
主な催しですが、こちらのお祭りはそれらに加え布を使ったアート作品の展示や
ワークショップなどが楽しめます。

▲アート作品の展示会場だった、村の小さなチャペル

会場となっている村のひとつに、畑で回収したフラックスから繊維を取り出す作業を
行う工場があるのですが、プログラムの中に見学会がありました。
州内で収穫されたフラックスは全てこの工場に集められ、
ここで繊維になったリネンが世界中に輸出されています。

▲回収したフラックスから、叩いたり梳かしたりして繊維を取り出します。作業を繰り返すことで、最初はゴワゴワしていた繊維が ”亜麻色の髪” のようになります


お祭りには、地元の小学生たちも参加しています。
校庭でフラックスを育て自分たちで繊維を出す授業があるそうで、
手作りのパネルを使いながら少女たちがリネン作りについて教えてくれました。
​地元の産業について積極的に学んでいると知り感銘を受け、​
そういう環境にいる子供たちが羨ましく思いました。

商品になったリネンの魅力は勿論素晴らしいですが、
お洋服や生地になる前の、糸や繊維、畑から作物が育って・・・と
出来上がるまでの工程もまた面白いです。

▲小学校の前にあった看板

▲小学生たちが作ったリネン作りの工程が書かれたパネル

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