ノルマンディの小さな村、Allouville-Bellefosse​にフランスで最も有名な木があります。
それがこちら、”Chêne d’Allouville(アルヴィルのオーク)”、
別名 千年のオークとも呼ばれている樹木のチャペルです。
なんだかジブリ映画のようですね。
秋はどんぐりが沢山落ちているので、トトロがひょっこり出てきそうです。
樹齢は800~1200年、樹高18m 幹周15mの大きな木で現在も成長しています。

▲ 樹木のチャペル。木材によく使われているオークの木

この不思議な姿の樹木が人々から拝礼されるようになったのは、
1696年 木にあった1㎡の凹みに聖母マリアの絵を祀ったことから始まりました。
木の成長と共に凹みもだんだんと大きく、やがて空洞となります。
最初の絵は像に代えられ、のちに祭壇も設けられ、
さらには木を囲うように階段を増設し今のような2階建てのチャペルとなりました

▲階段を上り2階へ。手前の空洞にはマリア像が安置されています

1912年の落雷により木の半分が切断されてしまいましたが、
の後も生き続けています。
1階にあたるマリア像がある空洞は入り口が狭く外から覗いただけですが、
上階の空洞には入ることができました。
想像よりも天井が高く、幹の中はパイプでしっかり固定されていました。
空洞には小さなドアが付いていますが、
鍵は毎日お向かいにあるカフェの方が開閉しているそうです。
私が守衛なんですよ、とにこやかに教えてくれました。

▲上階の空洞の内。広さは大人が1人座れるくらい

調査によると、木の寿命はあと100年ほどだろうと言われています。
訪問者へ向けた注意書きに 樹木に触らないでと記されているように、
樹皮に多くの人が触れることでダメージを与えてしまうそうです。
これは気をつけなくてはいけません。
村人たちが代々大切に守ってきたシンボルツリー、
この先も出来るだけ長く生きていってほしいです。
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▲お向かいのカフェ。民族衣装のカップルが「絵葉書や切手などもありますよ」とお知らせ

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ENYO  ソリアノ綾佳
http://laviedenyo.blogspot.fr/