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24.09.12

《いい眠りのヒント集》もう迷わない!枕選びの本当のところ

いま使っている枕が合っているのか分からない。自分にちゃんと合う枕の選び方を知りたい……と、悩む方に向けて、失敗しにくい枕の選び方を寝具指導士の藤橋徹さんに教えてもらいました。枕選びの基本がわかる、決定版の内容でお届けします。

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■睡眠環境・寝具指導士の藤橋徹さんに実際にレクチャーしてもらいました

今回、枕の選び方を教えてくださったのは、billerbeck の寝具を販売する傍ら、睡眠環境・寝具指導士としても「よい睡眠」の啓蒙を行う藤橋さん。

「今日は実際に、私が寝具指導の際にお伝えしていることを特別にお話したいと思います」と藤橋さん。

▲神田にあるビラベックのオフィスへ枕の選び方を聞きに訪ねました

これまで枕を購入して失敗した経験がある方は、あまり急がずに以下の項目を追って検討してみてください。可能な方は、ぜひ店舗で試してから買うようにしてください。

では、さっそく実践でやっていきましょう。

【STEP 1】首と頸椎で「硬さとやわらかさ」の心地よいを感じるものは

硬い枕がいいのか、柔らかい枕がいいのか、こればっかりは十人十色。感触の「心地いい」があります。寝てみて、「首と頸椎」で硬さとやわらかさの心地よいを選んでみてください。心地いいとは違和感がない状態です。まず気になる枕で寝てみて、感じてください。

▲ステップ1は首と頸椎で好きな枕の感触を考えてみます

【STEP 2】右と左に寝返りを必ず打ってみてください

人は一晩のうちに20~25回は寝返りをしないといけません。寝返りをすることによって骨の歪みだとか、筋肉の疲労を整えます。ということから、寝返りをしやすい枕を使うようにしてください。

▲ステップ2は寝返りのしやすさをチェック


~ここで注意 ~
ふだん横向き寝だからといって、肩の部分が収まる高い枕にすると、寝返りが上手くできない場合があります。枕の両サイドを高くしがちな枕が巷には多いですが、そのように城壁があると寝返りがしにくいのでご注意。

※計測して枕を仕立てるものもありますが、だいたいの方はオーダーでなくても大丈夫です

▲枕自体に反発する力があるかどうか、ある方が寝返りがしやすい場合が多いです

【STEP 3】枕の音を気にしてみてください。寝返りしてみて気になりませんか

枕を試すときは日中であることが多いので、騒音の中にいます。ですが、夜は静まり返りますから、枕が出す音が気になってくる場合があります。(側生地や中身による)枕の音が気になるかチェックしてみてください。

▲ステップ3は、枕の音に耳をそばだててみる



【STEP 4】最後に、まくらの高さと睡眠に適切な呼吸方法ができているかどうかを確認します。鏡を使う、もしくは客観的に人に見てもらい、首に余計なシワがないかチェックしてみてください。

首に横の線のシワが出ている状態になる枕は、身体に合っていません。シワができにくい枕の高さを選んでください。跡がついてしまうので美容の面でも大切です。

あと「腹式呼吸」ができているかどうかもみます。腹式呼吸は深い眠りに入る準備をする呼吸方法で、交感神経を抑えて副交感神経が優位になって、リラックスできる呼吸方法です。


自分に合っていない高めの枕を使う場合、腹式呼吸(鼻での呼吸)ができず、肺呼吸(口での呼吸)になっています。その場合、朝起きて喉が渇いていたり、夜中に目が覚めたときに口が乾いて水がのみたくなったりします。それは肺呼吸しているサインにもなります。

それ以上に危惧しなければいけない点は、高めの枕を使うことによって、ご自身の身体を腰の部分で支えているということです。お尻から腰にかけて身体を支えている状態は、寝姿勢として正しくありません。腰痛の原因にもなり得ます。

自分に合った枕に変えると、腹式呼吸に変わります。先ほどまでお尻と腰にかけて身体を支えていた状態は、腹式呼吸になると背中の大きい筋肉も使って呼吸できるように変わります。天井を見上げて、お腹で呼吸できているか、試して感じてみてください。

■合う枕は仰向き寝で考えます。横寝の習慣がある方は、枕の下に手を入れてみてください

人間の一晩の睡眠を10割だとすると、6~7割は横を向いて寝ていると言われています。ですが、横向きになった状態で枕を合わせるのは正しくありません。人間が熟睡しているのは仰向き寝の状態での3~4割だという結果が出ているのです。

横向き寝のときは熟睡できていないので、枕は仰向けの状態で合わせるのが基本です。

それでも横向きで寝たいと思っている人は、枕の下に右手でも左手でもいいので入れて寝てください。

人はずっと横向き寝ではなく、必ず深い眠りに入ったら自然とその手はとれて、入りっぱなしにはなりません。横向き寝の方は入眠の際に手のひらを入れることで、眠りやすい環境ができあがります。手を入れることをクセにしてみるとよいでしょう。

▲寝返りしやすい枕環境をつくるのはマスト。寝返りせず同じ姿勢で眠っていると、圧迫されて腰痛になりいやすい。長距離運転時のように同じ姿勢でいると身体は疲れてしまいます

■枕や敷き寝具に求められるのは「支持性」。実は敷き寝具のラテックスを敷くと、どんな枕も割とフィットしやすくなります

「家には既に購入した枕がたくさんある……」。そんな方は、枕と敷き寝具の組み合わせが合っていません。人間の身体が8頭身だとすると、1/8で悩んでしまっているということなのです。

寝具のプロから言わせると、7/8を担う敷き寝具を調整すれば、1/8部分はおのずと合ってきます。大抵の枕が合ってくるのです。

枕が合わなくて困っている方は7/8の敷き寝具を考え直すことをおすすめします。体圧分散に優れているのはラテックス(天然ゴム)の敷き寝具です。


また、枕を敷かないで眠るのはよくありません。枕を使わないで眠ると、肩が頭を支えるようになって、首から頸椎にかけてが張ってきます。肩こりの原因にもなります。

同時に、それは背中の筋肉が使われず、お尻から腰で身体を支えるような状態です。枕は低くても使うようにしてください。

■枕の種類はいろいろあります。ふだん使っているものはどれですか?

枕の選び方、考え方について説明してきましたがいかがでしょうか。

枕は4、5つ程試しながら、最後にはトーナメント式のように2つくらいを残して、枕の高さと呼吸方法を確認していくのがおすすめです。

枕の種類には、このようなものようなものがあります。枕は強いて言えば、ある程度は反発弾性があるものがよいでしょう。

▲カラーでマークしたピローは天然素材を用いた、エンベロープの寝具店がご紹介している枕。気になるアイテムがありましたら、商品ページをチェックしてみてください(ドクターピローダウナレックスエルゴ枕ダウンヌードピローウールユニットピロー

ぜひ自分に合う枕をみつけてみてくださいね。


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カテゴリ:いい眠りのヒント集

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