今日で最後の授業ですね。
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早いもので最後です。今日は授業といっても編み方を覚えるのではなく、おまけのお話です。
リラックスして聞いてください。
まずは「編み図」の話をしましょうか。 -

編み図って、編み記号が並んだ設計図のようなものですよね。
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そう、こんな図です。
編み地には表と裏があるのですが、編み図は表から見た状態を表しています。
注意しなければいけないのが裏側を見て編む段です。 -

裏側を見て編む段?
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裏側を見て編む段とは、作り目を1段目と数える場合は偶数段、
作り目を1段目と数えない場合は奇数段です。
その裏側を見て編む段では、そこに書かれている編み記号と逆の編み方をします。 -

作り目を1段目と数えるか数えないかで、変わってくるのですね。
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そうです。では問題。
裏側を見て編む段に表目を編む記号が書いてあったらどう編めばいいのでしょうか。 -

表目を編むの逆のことだから…裏目を編むかな?
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その通り、正解です。
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ルールは分かりましたが、何だか間違えそう。
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頭の中で変換するのに慣れるまで、裏側を見て編む段は注意してください。
日本では編み方を説明するのにこの編み図を用いるのですが、海外の場合は文章で説明されています。
ムーリットのキットでは作るものによって日本式と海外式を使い分けたり、
場合によっては両方掲載しています。
例えばこちらはリネンの三角スカーフの作り方説明なのですが、両方掲載しているのですよ。
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これなら編み図を見つつ文章で確認できるので、間違わなさそうですね。
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そういえば最初の授業で輪針の話をするって言ってましたよね。
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はい。2本の針がコードでつながっているものですよね。あの針はどうやって使うんですか。
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実は使い方については、以前エンベロープで紹介しています。
こちらの「輪針を使って」というところをご覧ください。
輪針を使うと便利な点はいくつかありますが、袖や身頃など筒状のものを編む時に
4本針を使わなくても、これ一つでできてしまいます。
こちらは袖なのですが、こんな風に編んでいきます。
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輪っかに編めてしまうから、はぎ合わせなくてもいいんですね。
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ムーリットのバルキーセーターのキット(販売終了しました)はまさに輪針で袖と身頃を編んで合わせるので、
ハギなしで作れます。
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もしかして…これは私にも挑戦できるセーターなのでしょうか。
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使うテクニックはメリヤス編みとねじり増し目、減らし目、伏せ止めなので作れるはずですよ。
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これまで習った編み方でつくれるんですね!
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キットといえば、先ほどお話したリネンの三角スカーフを例に少し模様編みの話もしましょう。
模様編みには表目と裏目を組み合わせて編み地に立体感をつくる方法や、
糸の色を替えながら編む「編み込み模様」などもありますが、
このスカーフでは「透かし編み」をしています。
透かし編みとは、かけ目と減らし目を組み合わせてつくっていきます。 -

かけ目と減らし目は以前教えてもらいましたね。
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それは励みになります。まずはおさらいがてら小さなマフラーをつくってみて、
そこから色々と挑戦してみようと思います。 -

「編める」ようになったら、糸選びも楽しんでください。糸は素材も製法も様々。
同じものを編んでも使う糸によって出来上がりは違ったものになります。
ムーリットのお店、そしてエンベロープオンラインショップで色々な糸をご紹介していきますので、 その中からみなさんが編んでみたい糸と出合えたらうれしく思います。


