14.12.11
こんにちは、エンベロープスタッフWです。
今回のseasonalnoteは漆器のお話です。
みなさんは漆器というとどんなイメージがありますか。
私自身は特別な日に使う敷居の高いイメージがあったのですが、
山岸厚夫さんの漆器を使ってみて一転、ぐっと身近に感じるようになりました。
気軽に使える「木合」シリーズ
山岸さんはもっと漆のものを使ってもらいたい
という思いから、私たちの生活に取り入れやすい
器をつくっています。
表面がツルっとしたものではなく
使い込んだように仕上げられているので
ちょっとした傷なら目立ちません。
なので気負わず使えちゃうのです。
そんな山岸さんの漆器の中でも特に気軽に使えるのが、
「木合(もくごう)」のシリーズです。
一般的な漆器と木合を比べてみましょう。
右が木合なのですが、見た感じは変わりませんよね。
それもそのはず、どちらも同じように
天然の漆を塗っているのですから。
では何が違うかというと、素地が違うのです。
木合は木の粉と樹脂を混合し
型に入れてつくられたもの。
木をくりぬいた素地より水や乾燥に強いので、
初めて漆のものを使う方におすすめなんです。
スタッフの私物を見せてもらいました
初心者にも使いやすいということで、
スタッフにも愛用者が多い木合。
その一人、オクシモロンのスタッフTさんに
使っている様子を見せてもらいました。
Tさんが使っているのは6寸多用鉢です。
特別なお手入れはしなくても大丈夫と聞いて
使い始めてから1年。
和食、洋食問わず出番が多いそうです。
こんな風にサラダを盛ってみることも。
夏は冷奴に薬味をたっぷり添えた一品が
よく食卓に登場したそうですが、
ここ最近はシチューや具沢山の汁物、
うどんなど温かい料理の日に活躍しているそうです。
Tさんが使っているのは下地に朱漆を塗り
その上に黒漆を重ねる曙塗りです。
使っていくうちに徐々に朱の部分が
見えてくるのでそれが楽しみなのだとか。
そんなこともあり頻繁に使っているそうです。
気をつけること
最後にお手入れについてお話しましょう。
基本的に特別なことはしなくてOKですが、
電子レンジとオーブン、食洗機に入れてはダメ、
急な温度変化が苦手なので沸騰したてのお湯を注ぐのは避けましょう。
それさえ守れば、あとは普通の食器と同じように扱ってください。
洗ったあとは、柔らかい布巾で拭いてあげるといいそうです。
漆のものは呼吸しつづけるので、
使っていくうちに変化します。
手触りが硬く強くなり、艶が出ていきます。
使い込んだ漆のものは味わい深くかっこいいですよ。