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今年もノルマンディのリネンが咲きました。

約5年程前になりますが、リネンの産業に関わる仕事に就くことを目標に、単身フランスへ渡りました。
こちらへ来る前と、実際に暮らしてみてからでは、随分とフランスに対するイメージが変わりましたが、
毎年この時期に満開のフラックスを見ると、日本を出発した頃の気持ちを思い出し、また頑張ろうと思えます。

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リネンは 種を蒔いて花を咲かせるのに約3ヶ月、それから30日後に熟れるのを待って収穫し、
繊維を取り出して生地になるまでに、相当の時間と手間がかかります。
また 同じ畑に何年も続けてフラックスを栽培することは出来ず、
次回そこへ種を蒔くのは5.6年 間を空けます。
その間は他の作物を植えますが、昨年 花を見に行った畑に、今日は小麦が風になびいていました。
こうした農業としてのリネンのお話は、地元の生産者の方々や、郷土資料館でお聞きしました。
いかにリネンが貴重なものか、現地に来て自分の目と耳で感じることが出来たのは、
ENYOの服づくりをする上でも、大きな財産になっています。
多くの人の手を経て作られたリネンを、これからも大事にしていきたいです。

ENYO ソリアノ
2013.7.1