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アトリエだより – ENYO

フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。


ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »

2026.3.03

公園にクロッカスが咲き始めました。

今日はどのくらいぶりなのかもう思い出せないくらい、
天気予報が朝から夜までお日様マーク、1日中晴天の日。
久しぶりに外に洗濯物を干しました。

▲スノードロップや水栓が咲いているところもあり、
球根植物が春を教えてくれていたんだなと知りました

急に寒さが戻ることもあるのでまだ油断はできないけれど、
日々は重なり、着実に季節が進んだのを感じます。

私にとって春は1年かけてつくってきた洋服が
販売されるタイミングですので、
現在はそのお披露目を前にソワソワと落ち着きません。

2010年にスタートさせたブランドは今年で16年目になりますが、
発表前は未だに緊張していますし、
どなたかがご購入くださったと知った際には
嬉しくてたまらなくなるのと同時に不思議な気持ちにもなります。

もし私が外国人だったら
「アンビリーバボー!」と叫んでいるでしょう。

平常を装ってはいるけれど、
心の中では信じらんない!と思うほどの
新鮮な感情が創業当初から変わらず続いています。

職業としてものづくりをしている以上、
お買い上げいただくことは商品に対しての評価だと認識しています。

▲義祖母が編んでくれた膝掛けに包まりながら刺繍をしています

力を尽くして一生懸命つくったものですから
自信を持ってお届けしておりますが、
手にとっていただけたことは決して当たり前なんかじゃなく、
本当に有り難いことなんだと身が引き締まる思いです。
この場を借りて、心より感謝申し上げます。



さて、今年も新しいコレクションが揃いました。

もう間もなく詳しいお知らせができる頃かと思われますが、
一足先に少しだけご紹介させてください。

完熟したチェリーのような深みのある赤い生地は、
肌触りが柔らかで素肌に纏えばさぞ気持ちが良いだろうと思い、
クラシカルなデザインのワンピースにしました。

▲胸元の葡萄の刺繍が自慢です

ENYOの服づくりにおいていつも頭においているのは、
日常を健やかに過ごせる服であること、です。

上質なリネンを使用することはいうまでもなく、
着心地を左右するパターン作りに関しても重要なことです。

例えば、もっとここを細く削った方が
見た目としてはエレガントになるけれど、そうなるとちょっと頑張って
この服を着ることになるかもしれないな、と思ったら無理はしません。

リネンという素材が持つ快適さや風合いの素朴さといった特性を、
どう活かしてデザインできるかな、
と考えながら作るようにしています。

このワンピースは上半身は
キュッとコンパクトにしていますが、
腕の動きをできるだけ制限しないように、
かつ上品な雰囲気にまとめました。

続きまして、夏の青空と入道雲のような
爽やかなカラーのブラウス。

▲泡が踊るようにランダムに

ボウタイのフェミニンな要素に、
メンズシャツの直線的なシルエットを組み合わせました。

衿部分には手刺繍で水の泡をイメージした柄を施して。
結んでも垂らしておいても
バランスよく柄が見えるように調整しています。

このブラウスを縫っていた頃は日照時間が短い真冬で、
このままずっと暗いままなんじゃないかと思うほど寒かったのですが、
暖めた部屋の中でサマーソングをかけながら気分をあげました。
袖を通す人も周りの人にも爽やかなブラウスになりました。

多くの方にご覧いただけますと幸いです。

▲端切れを使って作るハンカチもご用意しています。お客様からのリクエストで勿忘草のモチーフを

ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/

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