フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2014.10.02
ENYOのお洋服には、古いリネンシーツをリメイクしたものがあります。
しっとりとなめらかな独特の質感が好きで、
ブランドをスタートさせてからずっと使い続けている素材です。
リネンシーツは全て、フランス国内の蚤の市や骨董屋さんなどで探してきたものです。
繊細なモノグラムが刺繍されたものや、裾に長いファゴティングが入ったものなど、
施された手仕事の美しさにも惚れ惚れします。
中には経年により、染みや傷が目立つものもあるため、
なるべくそれらを避けて裁断するようにしています。
パターンの配置をする際、生地全体を注意していると、傷の修復跡を見つけました。
細かく縦方向に並縫いした後、その縦糸に平織りをするように糸を横から通しているようです。
昔の手芸本に、この修繕方法が載っていました。
ページの隙間から、前の持ち主が練習したものでしょうか、ドロンワークのサンプルが落ちてきました。
“手間を惜しまず、針仕事に精進せよ” と、過去からきたメッセージのように感じました。
2014.10.2
ENYO ソリアノ綾佳
http://laviedenyo.blogspot.fr/