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2016.12.5
亀田大介・文 展
「亀田大介・文 展」をKOHORO二子玉川で開催中です。
大分の別府にてご夫婦で作陶されているおふたり。
今回、大介さんは白磁と黒釉、小鉢や麺鉢などを中心にろくろの仕事。
文さんは型で、オーバルの新作や上絵付の器にも挑戦してくださいました。
■ハレの日のうつわ
今展はお正月のうつわをテーマに制作をお願いしました。
大介さんはお雑煮にちょうどいい碗や鉄釉の輪花鉢、
白磁の三島皿、上品な印象の高台皿など作って頂きました。
東京のコンパクトなお正月は重箱よりも平皿、
お酒やおつまみのお皿などが重宝するのではないでしょうか。
今年、亀田家のお正月は白磁の平皿におせちを少しずつ盛り付けていました。
▲(*亀田大介さん撮影)
文さんはなんともめでたい扇型のお皿や
酉年にちなんで鳥の絵付けもたくさん描いてくださいました。
今までは皿の面に大きく絵があることが多かったですが、
今回は料理を中心に考え、美味しそうに見えることに重点を置いてくれます。
文さんは美味しいものが大好きなので、重要みたいです。
クリスマスのお肉料理にぴったりのピューター型の大皿や
シチューが合いそうなリムの装飾が美しいリムボウルもあります。
▲お正月はこんな組み合わせも素敵です
■大分の工房を訪ねて
今年の春、別府の工房を訪ねました。
高崎山や別府湾がすぐ見渡せる見晴らしのいい土地で制作されています。
元々、大介さんのご兄弟が大分に住んでいた縁もあって大分に移住されたそうです。
うつわづくりと、中学生2人のお子さんを育てながらの
大分の暮らしは今年で3年目を迎えました。
▲大介さんと文さん
土は二人とも有田の土をメインに使い、近くで採れる土や釉薬を使うこともあるそうです。
▲これから焼くのを待ってる器、完成した器が整然と並んでいます
▲文さんの型。こんなふうにできているのですね。
▲電気窯、ガス窯があり、来年は薪窯が一つ増える予定とのこと
▲お二人の仕事場
▲KOHOROのカメラバッグ発見!・・・ありがとうございます!
■文さんの型打ち
型打ちを得意とする文さんに
小鉢づくりの工程を見せてもらいました。
↓ 均一に伸ばした粘土を型にかぶせます
↓ てづくりの針金工具を使って余った粘土を取り除きます
↓ ひだを出すため、指で丁寧に粘土を押しつけていきます
↓ コンプレッサーで空気を当てて型から粘土を外します
↓ きれいに外れました!
↓ 縁を濡らした布でなめらかにします。
↓ 乾かして素焼き、釉薬を掛けて本焼きします
↓ できました。
■別府のくらし
「大分の、とにかく別府がいいんだよ」
と大介さんの並々ならない別府への愛着。
在廊時も別府のおすすめを色々教えてくれました。
特に印象に残ったのが亀田さんの工房から車で10分くらいの
別府八湯のひとつ、鉄輪(かんなわ)温泉のおはなし。
▲湯気がぽっぽっと出ていて風情があります。(*亀田大介さん撮影)
八湯の中でも最も多く温泉源が集中して
温泉の蒸気で蒸す「地獄釜」に野菜を置いておくと、
お湯に浸かっている間に蒸し野菜ができあがっているとか・・・。
▲亀田さんおすすめの地獄蒸しプリン(*亀田大介さん撮影)
▲亀田さんの三島皿
「別府は食べ物も景色もいいけど、何よりひとがいい」
と大分で制作しているKOHOROおなじみの作家さんの名前も
亀田さんとお話ししているとたくさん出てきてなんだかうれしくなってしまいます。
▲初日在廊時の亀田大介さん。
亀田さんは大分を拠点に陶芸、木工、絵画、竹工芸、造形の分野で
活動する男子が集まった「手作り男子」のメンバーでもあります。
今年は東京で初の県外展示もされていました。
来年はコホロ淀屋橋での開催を予定していますのでお楽しみに!
お二人の別府のくらしが垣間見えるインスタグラムでは、
普段お家で使っている様子もたくさん投稿されています。
(*写真は全て亀田さん撮影です)
カテゴリ:コホロ