つくる工程を見てみましょう!


貝からまさにくりぬいた状態のボタン。片面がゴツゴツしています。

削ると、こんなに厚みが均一に、きれいになります。

削っても、まだ裏がきれいでないものもあるので、一級品、二級品などに選別します。
同じ貝でも部分によって色の違いなどが出てしまうのが天然素材。均質なものを簡単に大量生産できるプラスチックなどと決定的に違う点なのです。
表面を平らにして厚みをそろえる

最初は裏側が黒かったり、凹凸があったり、貝の原型をかなりとどめている状態です。これを機械で削り、厚みをそろえて平らにします。 「削るのは機械ですが、正しく裏側が削れるよう、機械に入れるときひとつひとつ返していくには、どうしても人の手が必要なんです」。


凸凹のほうを下にして機械に通し、研磨します。

色の違いなどによって、この段階で細かく選別されます。


少しずつボタンらしい形になってきました。
削る

真ん中にくぼみをつくったり、溝をつくったり、ボタンらしいデザインに削っていきます。


穴をあける

錐のようなものが上から回りながら降りてきてひとつひとつ穴をあけます。
「まとめて一度に穴をあければ早いですが、いっきに力がかかりすぎると貝が割れてしまうでしょう。だから1つずつあけるんです」。

模様をつける、などの工程は穴あけのあと。
また最近では、ボタンの表面にロゴを入れることも多いとか。
レーザーがピカッと光って瞬時にロゴを刻んでいきます。おなじみブランドのロゴもたくさん!
「10数年前、この機械を導入したことで、仕事の幅が一段と広がりました」。
あっという間に4つの穴があきました。

レーザーの機械はコンピューターで制御され、ぴたりと同じ位置にロゴが入る仕組み
見えますか?どんなロゴも、そしてイラストだって瞬時に描けます!
(貝ボタン以外もOK。ちなみに写真はポリエステル製)


やすりをかける

砂と水で研磨し、表面をなめらかにします。


洗う

一度洗います。貝によって洗剤は違い、薬品が使われることも。ドラム式洗濯機の原型?のような樽に入れ、回転させながら洗っていきます。
「ローテクに見えるでしょう?でも、中でボタンが回るとき、木製だと当たりが柔らかいとか、実はいろいろ理由があるんです」。

水、薬品といっしょにごろごろ回します。
樽の中にボタンが入っていて、今、上のガラス瓶に薬品を注入しているところです。



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