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エンベロープ
私コーヒーの道具を一式揃えました。フレンチプレスとKONO名門ドリッパー、あとミルとコーヒーポットも。
エンベロープスタッフのコーヒー道具。ポットには原田さんおすすめのお湯が細く注げる急須スキッターをつけました。
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原田
全部揃ってますね。
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エンベロープ
で4月の豆をどちらも試してみたのですが、あっさりコーヒーのエチオピアイルガチェフェを飲んで驚きました。あっさりして酸味があると聞いてましたが、イメージしていたものとは全然違う、新しいコーヒーといった感じですね。雑味がなくゴクゴク飲めて、ちゃんと満足感もある。コーヒーは深い味が好みなのですが、新たに好きな味に出合えたと思いました。
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青野
酸味にはネガティブなイメージがあるかもしれませんが、それとは全然違いますよね。
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エンベロープ
フレンチプレスを使ったら、本当に簡単においしく淹れられたのも感動でした。しっかりコーヒーのブラジルビターイエローブルボンは、好みの深く濃い味でおいしく飲みました。普段はコーヒーメーカーで淹れてますが、ハンドドリップも練習中です。
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原田
コーヒーメーカーでも充分おいしく淹れられますよ。ハンドドリップは、どうやったらおいしく淹れらるか追求していく楽しさがあるので練習してみてください。
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エンベロープ
確かに上達する喜びが味わえますよね。
では5月のコーヒーにいく前に、前回は淹れ方について教えてもらったので今回は焙煎について教えてください。
豆のおいしさを引き出す「焙煎」
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エンベロープ
焙煎にはいくつか段階があるのですよね。
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青野
浅煎りのほうから順番にシナモンロースト・ミディアムロースト・ハイロースト・シティロースト・フルシティロースト・フレンチロースト・イタリアンローストです。煎り具合が深くなるほど酸味が少なく苦味が強くなります。また油分が多く、豆の色は濃くなります。
右上から左回りに焙煎が進んだ状態。豆の色が濃くツヤツヤしていきます。
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エンベロープ
お二人はどのあたりの焙煎を担当しているのですか。
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青野
僕はミディアムからシティです。香りを生かしたい時はミディアム、キャラメルのような濃厚さを出したい時はシティといった具合に焙煎具合を分けています。豆の個性を損なわないよう、必要以上に熱は加えないですね。心がけているのは、味わいがクリーンであること。フルーツのような酸味が感じられ、豆の甘みをともなった焙煎です。
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原田
僕はフルシティとフレンチローストの間で、じっくり熱を加えて味をつくっていきます。深い焙煎特有の甘みとカラメルのような苦みを持つ味をベースにした、産地の個性が楽しめる焙煎です。甘み、苦み、コクそして透明感といったような一見相反している味の同居を目指しています。
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エンベロープ
焙煎ってどんな風にするんですか。
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原田
欠点豆をとりのぞいたら、このプロバット釜の出番です。
釜の熱で豆の水分をとばした後、風味をつくっていきます。しばらくすると豆の弾ける音がします。これをハゼというのですが、僕の場合は1回目のハゼが終わり2回目のハゼまで焼きます。焙煎が終わったら、余熱で焙煎が進まないようにすばやく冷却器で冷まして終了、これが大まかな流れです。
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エンベロープ
時間や火の温度に決まりはあるんですか。
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青野
豆によって水分量や大きさ、また温度の上がり方も違うので、火加減や時間の調整しなければいけません。その判断はロースターがサンプルスプーンで豆の状態をチェックしながら行います。
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エンベロープ
それぞれの焙煎の個性は袋を開けた時の香りにも現れてますね。青野さんのはフルーツっぽく軽く甘い香り、原田さんのはほろ苦いキャラメルに似た奥深い香りです。
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青野
あのコーヒーらしい香りって焙煎して初めて得られるものなんですよ。生豆の香りは青臭い香りなんです。
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エンベロープ
そうなんですか。焙煎って豆のおいしさを引き出してあげる作業なんですね。
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原田
焙煎や抽出も大事なのですが、豆がもつポテンシャル以上の風味を出すことはできません。やっぱりおいしいコーヒーのためには豆が重要なんです。
今回もエチオピアイルガチェフェ
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エンベロープ
では今月のコーヒーにいきましょう。青野さんあっさりコーヒーをお願いします。
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青野
5月はエチオピアイルガチェフェです。
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エンベロープ
え、それは先月と同じ豆なのでは？
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青野
同じ豆なのですが、精選方法が違うんです。前回のは果実収穫後に、水で洗ってコーヒー豆を取り出すウォッシュドという方法で精選していましたが、今回は収穫後天日干しをしたものです。
天日干しをすると、果肉の甘みが浸透して深みのある濃厚な味になるんですよ。香りはストロベリーやブルベリーが感じられて、味はチョコレートのような感じ。先月の豆とは全く違う風味です。
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エンベロープ
同じ豆でも処理方法で味も変わるなんて、コーヒーは繊細な飲み物なんですね。先月味わった方はぜひ飲み比べてください。
グァテマラのスペシャルティコーヒーの頂点
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エンベロープ
では原田さん、しっかりコーヒーをお願いします。
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原田
はい、グァテマラエルインヘルトトラディショナルです。
エルインヘルトはグァテマラのスペシャルティコーヒーコンペティションで毎年上位に入賞する有名な農園です。ミミズを使って作った有機の堆肥を使うなど環境にも配慮しつつ、伝統的なグァテマラの生産方法を守って栽培しています。選別工場も持っていて、栽培だけでなくすべての工程を自分たちのところで行っているんですよ。
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エンベロープ
農園の方々が最初から最後までをきちんと見届けてつくった豆なんですね。どんな風味なんでしょう。
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原田
口当たりがシルキー、絹のようにすーっとなめらかです。苦味も酸味も突出していない、飲みやすいコーヒーです。深い香りとミルクチョコレートのような風味が楽しめますよ。
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エンベロープ
チョコレートのようなコーヒー、おやつの時間にゆっくりと飲むとよさそうですね！
