フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2015.4.30
多くのファッションデザイナーは、アートや建築、音楽などから
インスピレーションを得て作品を創りだすと聞きます。
私がファッションの学生だった頃も、世の中のあらゆることに
常にアンテナを張って感性を磨きなさいと、先生からよく言われていました。
ENYOの洋服は、生地を見ながらそれに合ったデザインを決めることがほとんどですが、
時に何かにハッとして影響を受けることがあります。
最近は子供の絵、特に一番身近な甥の描いた絵に心が動きました。
大人の私がどんなに頑張っても、こんなに自由で楽しい絵はもう描けません。
いつの間にか上手にやろうと考えるようになり、
伸びやかな子供時代を終えてしまったのだと思います。
甥の絵はそんな私に、些細なことにも夢中になれた
子供の頃のことを思い出させてくれました。
ここ数ヶ月間、ずっと春夏にむけて服を作っていますが、
額に入れてアトリエに飾った絵を見ながら、毎日わくわくした気持ちでいられました。
一枚一枚縫いあがっては、童心に返ったように鏡の前で一人完成を喜んでいます。
今年は夏いろワンピースを着て、太陽の下思いきり遊ぼうと思います。
—
ENYO ソリアノ綾佳
http://laviedenyo.blogspot.fr/