フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2015.10.05
街路樹の木々が色付き始めました。
雲一つない澄み切った高い空もまた、秋を感じさせます。
10月で、私がこの街に暮らし始めて7年が経ちます。
小学校1年生になる甥が生まれるのを見届けてから、渡仏しました。
7年もあれば子供は色んなことを学ぶのに、私はなんにも成長がないように思えます。
ルーアンは小さな街ですが、州都とだけあって商業施設が充実してます。
一箇所で何でも揃うショッピングモールなどもあり、それはとても便利ではありますが、
老舗の専門店へおじいさん達が通っている姿に憧れて、ちょっと背伸びをする気持ちで真似をしています。
肉は精肉店へ、ワインは酒屋へ、薬は馴染みの薬局へというように。
お客さんの出入りがちゃんとあって、お店に活気があるかどうかも大切です。
ただ古くからあるだけではだめです。
新鮮な空気が流れているところでないと。
そういうところは決まって店構えも素敵で、特に看板が格好いいところが多いような気がします。
お気に入りの美しい看板を、写真に収めてきました。
自分がお店をするなら…といつも想像しています。
日々のなんてことない事を自分流に整えていくことで、
ゆっくりではありましたが、この街の住民として
居場所を見つけることができてきたような気がします。
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ENYO ソリアノ綾佳