フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2016.8.29
もうすぐ9月、夏の終わりと秋の気配を感じています。
夏と秋、両方の果物が豊富に出回るこの時期に、
家族が食べる1年分のコンフィチュールを作ります。
ソリアノ家が毎年欠かさず行う家仕事です。
と言っても嫁の私は義母の指示で動くだけですが、
今年は日曜の朝市でルバーブを買うようにとのお達示がありました。
近所の広場には毎週金・土・日にマルシェが出ます。
日曜日は大きな市場に乗らない地元の生産者の方も来ており、
安く新鮮なものが手に入るので人気があります。
まだお客さんの少ない朝の早い時間に買いに行き、無事にお使いを済ませました。
義母が用意してくれたお昼ご飯を食べて、早速買ってきた果物の下ごしらえ開始です。
この日準備したのは、ルバーブとフランボワーズのコンフィチュール。
ルバーブはセロリのように筋をとり、3~4cmくらいにカットします。
熱伝導の良いフランス製の(これも大事だそうです)銅鍋に、
ルバーブ2に対してフランボワーズ1を入れ、砂糖をまぶします。
砂糖は果物の重さの60%にしましたが、例えば桃など甘味の強いものならもっと控えます。
義母はバニラシュガーも混ぜていました。
本日の作業はここまで。
一晩置き、翌日20分煮て完成です。
ルバーブは茎の部分を砂糖で甘く調理し、コンフィチュールやタルトなどにして食べます。
生はただすっぱいだけで美味しくありません。
フランス北部でよく採れますが、少しクセがあるため
フランス人でも苦手な人が多いそうで、特に南の方ではあまり好まれないのだとか。
果物と砂糖だけのシンプルな料理なのに、
義母のコンフィチュールは彼女らしい優しい味わいがあります。
そんなこの家の味を、一緒に台所に立ち守っていこうと思います。
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ENYO ソリアノ綾佳
http://laviedenyo.blogspot.fr/