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19.06.25
《スタッフ募集》オクシモロンで働くということ
ただいまオクシモロンでは、一緒に働いてくれる方を募集しています。同じ会社でも、チームが違うと意外と知らない仕事の話。オクシモロンスタッフに仕事についてお店について聞きました。(記事は2019年6月時点のものです)
■小さな店だからできたことを、これからも
話を聞いたのは、店主そしてシェフの村上と、ホールスタッフ(現在は飲食部門全体のマネージャー)の冨岡です。まずは、オクシモロンの店について教えてください。
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村上「オクシモロンはカレーと甘いものの店で、現在4つの店があります。それぞれがちょっとずつ違う店です。
鎌倉の小町通りの店“OXYMORON komachi”は、2008年にできた最初の店。全店の中で一番カレーの種類を豊富にしています。
同じ鎌倉でも西口にあるOXYMORON onariは、お菓子に力を入れたくてつくった店。地元の方、男性やおひとりで来てくださる方も多くて、 ゆっくりと過ごしていかれます」
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村上「玉川高島屋内にある二子玉川の店は、2016年に開店しました。屋上庭園に建つ小さな店は、百貨店でありながら面白みのあるスペースです。
築100年以上経つ長屋を活かした大阪北浜店は、趣ある建物にあわせてつくった店です。ここでは夜の食事も楽しんでいただけます」
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村上「お店の数そしてスタッフの数が増えても今までと変わらずに、中身を濃くやっていきたい。一緒に、質を落とさずに上げていく努力をしてくれる方を待っています」
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「食べた人が笑顔になってくれら嬉しい」そんなシンプルな思いからスタートした村上のカレーづくり。おかげさまで行列ができるほど多くの方が足を運んでくださっている今でも、根っこにある気持ちは変わりません。
お客様に嘘のないものを提供すること。それは一緒に働くスタッフにも伝わることだし、そうしたら気持ちよく働いてもらえるだろう。
それは小さな店だからできたことかもしれないけど、少しずつ規模が大きくなっていく中でも、大切にしてきたことを守っていきたい。もちろん経験があるとありがたいけれど、そんな気持ちを持った人ならそこは問わないと言います。
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■食べる人の喜ぶ顔に思いをはせて
オクシモロンのカレーは、それぞれの店のキッチンでつくられています。
野菜や肉、薬味を切る仕込み、味の決め手となる玉ねぎ炒めやスパイスの調合…鍋で融合した後も、一つ一つの工程でおいしい状態になっているか確認しながら仕上げていきます。
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村上「キッチンスタッフに求めるのは、愛情をもって料理をすること。
お客さんのもとへいくことを想像できるかどうかで、野菜を切ること一つとっても変わります。食べてもらって喜んでくれるところまで思い描ければ、愛情をもって料理ができると思うんです。
盛り付けも大事な仕事。スタッフには、適当なものを出さないでと伝えています。お皿を見て、忙しさに流されそうになっていると感じたら、テーブルに行く前に引き戻すことも。
カレーに限らず、チャイやコーヒーなど飲み物もどの工程も全てつくった人を記名するようにしています。誰かを怒るためじゃなくて、よりよくするためにやっていることなのでみんな普通のこととしてやってくれています」
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「淡々と仕事に向き合える人がその仕事に向いている人だと思う」と話す村上。
いつだったか「毎日同じことをしていて、どうやってモチベーションを維持しているのか」と聞いた時に、返ってきたのは「いつもいつも同じではないから、かな」という答えでした。
お店やスタッフが増える中、気づいたことがあったら軌道修正をしながら質を保っていくこと。大切にすべきことを忘れないこと。
常に気付くことができれば、いつまでもよりよくなっていくことができるんだなと心に残っている言葉です。
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カレーとともに、オクシモロンに欠かせない存在が、甘いものと飲み物。
お菓子はもちろん、レモネードやジンジャーエールのシロップもすべて手づくりです。現在甘いものはデザート担当の仕事。こちらのスタッフも募集しています。
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■接客のスタイルは人それぞれでいい
一方ホールスタッフの仕事について、冨岡はこう話します。
冨岡「ホールはただ料理を運ぶだけでなく、お店の顔としてその人の力を発揮できる仕事です。
入店まで待っていただくことが多い店なので、お疲れの方もいらっしゃるかもしれないし、 中には遠くからいらして下さった方もいるかもしれない。
お客様それぞれの気持ちを汲み、また来たいと思ってもらえることまでが仕事です。
キッチンが心をこめて料理をつくっても、ホールの対応一つで味の印象は変わってしまうもの。 全てのテーブルに目を行き届かせつつ、同時に楽しんでもらおうという気持ちで 接してしてくれる人が来てくれたらうれしいです」
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エンベロープ「お客様とは色々お話をするんですか」
冨岡「ゆっくりお話する機会は少ないですが、お客様とコミュニケーションを取りながら働きます。
忙しい中でも話しかけていただけると楽しいですし、オーダーに悩まれている方には個人的にイチ押しメニューをお伝えして話が盛り上がる時もあります。
でも接客のスタイルって、みんな同じでなくていいってある時気づいたんです。物静かでもお客様が欲しているものをいいタイミングで提供できたら、それはいいサービスだろうし、心地よく過ごしてもらうためには色々なアプローチがある」
村上「確かに、それはそう。働いている人のキャラクターもその店の面白みの一つだから、人それぞれ違っていいと思う」
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■一緒に、おいしいもので人とつながる場所に
エンベロープ「オクシモロンではどんなスタッフが働いているのですか」
冨岡「みんなに共通しているのが、素朴で人を和ませる雰囲気。
キッチンはおいしいものをシンプルにつくり、ホールはお客様にシンプルに楽しんでもらうことを大切にしています。そこに仕掛けやエンターテインメント性はなくて、日常になじむ店づくりをしています。
その雰囲気は、村上からきているように感じていて。 “今日はカレーでなくてコーヒーだけ飲みにきた”という方もどうぞどうぞって受け入れる感じが、村上にはあるんですよ。
仕事には妥協はないけれど、そうした包み込むような柔らかさがお店やスタッフにも表れているように思います」
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冨岡「“おいしいものをいい雰囲気で食べましょう”って言葉にするとすごくシンプルだけど、目指しているのはそういうこと。そのシンプルなことを体現するためにみんな頑張ってます。
キッチンもホールもとても学べることが多いので、一通りできるようになったら店が開けてしまうのでは。実際すごく成長して、自分の店を開いたスタッフもいるんですよ」
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11年前のオープン時は、毎日鎌倉発の終電に飛び乗る日々だったけれど、今では色んなことが改善されて、終業時刻もすごく早くなったと村上は話します。
とはいえ、店が忙しいことは確か。例えば10時から19時(途中休憩あり)勤務の二子玉川店の場合も、1時間くらい残業になることも多いといいます。
それでも、運営について考えたり、提供するものを自分たちの手でつくったり、店づくりに参加したいと思える人にはきっとやりがいを感じてもらえるはず。
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最後に、これからのオクシモロンについて聞きました。
村上「お客さんが沢山来てくださっている今も、昔もやっていることは同じ。ずっと変わらずにありつづける店にしていきたいです。そのためには、長くちゃんとしたクオリティでつづけていくことが大事。
新しい人が入ってくれたら、新しいことにも挑戦したいです。なので、そういうアイデアがある人も大歓迎です」
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そういえば、もう少しのんびりしていた時代のオクシモロンではワークショップやコーヒー教室、店内ライブが開催されていました。仲間が加わわれば、お客様に喜んでもらえる新しい試みもできるかもしれません。
おいしくてほっとする気持ち。店の人とかわしたちょっとした会話。些細なことかもしれないけど、誰かの支えになれたらそれはとてもうれしいこと。
おいしいものを囲んで人とつながれる場所を一緒につくってくださる方、ぜひご応募をお待ちしています。
カテゴリ:オクシモロン