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19.06.28

《スタッフ募集》リゼッタで働くということ

スタッフに聞く仕事の話シリーズ。今回はただいまスタッフ募集中のリゼッタ。自由が丘店スタッフの古宇田と日本橋店スタッフの荒川に、お店のこと仕事のことを聞きました。

■働きはじめた日々のこと

エンベロープ「2人は、どんなきっかけでリゼッタで働くようになったのですか」

古宇田「私は新卒で入り、今年で8年目です。最初はカフェリゼッタのスタッフだったのですが、洋服屋でのアルバイト経験があったので、時々ブティックの手伝いもしていました。

アルバイト先の店ではセールのための安い服がつくられていたり、1日違うだけで30%オフになったりして、慌ただしい雰囲気でした。それしか知らなかったこともあって、洋服屋はもういいかなって。

でもリゼッタのお店に立ってみたら、全然違っていた。お客様との関係も密接で驚きました」

▲入社当初に買ったスカートを今でもよく履いている古宇田。お客様も長く愛用してくれる方が多いので、来店されたときに懐かしい服を目にすると嬉しくなるといいます

荒川「私はリゼッタができて1年経ったころに入社し、12年目です。

以前働いていたのは、テキスタイルから洋服をつくるブランド。パタンナーのアシスタントなど、企画スタッフとして働いていました。

そのブランドの服づくりは好きだったのですが、展示会準備で休みなく働く日々に身体がつらくなってしまい3年近く働き退職しました。

でも少し休んだら、やっぱり私は洋服が好きで、服に関わる仕事がしたいのだと思って。リゼッタは前職のブランドの服づくりと通じるものがあって、自分が好きなリネン素材の服を手がけていることに惹かれて、ここで働きたいと思ったんです」

▲カフェリゼッタと同じスペースで営業していた時代の二子玉川店では、コーヒーを淹れながら服を販売していた荒川。「当時はスペースを埋められるほど服がなかったこと、また見にきてくださった方にくつろいでもらうためにカフェスペースを設けていました。今では店の数も服の数も増えたけれど、あの時と変わらない気持ちでサービスしていきたい」

荒川「当時は二子玉川にしか店がなく、デザイナーの平も含めて3人くらいの規模。企画職希望でしたが、まずはお店をと言われてスタートしました。

未経験だったので全て手探り。でもそれが楽しくて。今でも服づくりに関わりたい気持ちもあるし、そんなタイミングもあったはずだけど、お客様とのやりとりや売り場を考える時間が楽しくて、こんなに長くなった感じです」

エンベロープ「その後鎌倉の店を経て、今は日本橋店ですよね」

荒川「そうです。ずっと同じ店にいて『あなたまだいたのね。お互い年をとったわね』なんてやりとりをお客様としたかったのですが。

でも、そんな関係がリゼッタでならつくることができるんですよ」

■販売はクリエイティブな仕事

エンベロープ「今回募集しているのは、各店の販売スタッフですよね。どんな仕事なのですか」

古宇田「販売スタッフというと販売しかしないと思われるかもしれないけど、全然そんなことないんですよ。服をつくることだけがクリエイティブではなくて、お店をつくることだってクリエイティブ。

リゼッタを見てもらえれば、ただ売り子として立っているだけではないってわかってもらえると思う」

荒川「店だけにとどまらず、北海道から福岡県まで各地で行う催事で、どう売り場をつくってもてなすか考えるのも、販売スタッフの仕事。

いつもと違う環境での店づくりはとてもいい経験になります。そこで築かれる関係もあるので、場所ごとにお客様の顔がわかっているスタッフが行くようにしています」

▲ショップでは、ワークショップや作家の展示会も開催。写真は恒例の催し「カゴ展」のひとこま

エンベロープ「モノを売るだけでなく売り場をつくり、人との関係をつくっていく仕事なんですね。店づくりで心がけていることはありますか」

古宇田「洋服ってずっと触ってあげないと、売れないんですよ。

たたみ直したり場所をかえたりして手をかけると、誰も触ってもらえなかった服が不思議と手にとってもらえたりするんです。

だからボディに着せる服もなるべくかえてあげたほうがいい。忙しくても、そういうことは大事にするようにしています」 

荒川「私は自分の肌で感じた感覚を、店づくりに活かしています。

春っぽくなってきたなとか、暑くなってきたとか、今日は風が気持ちいいとか、その時の天候で服を決めたりしますよね。

肌寒さを感じたらボディにも1枚羽織らせたり、曇り空がつづいたら店内に入ってすぐ目に触れる場所に明るい色の服を置いたり、暮らしていく中で感じたことを店にも取り入れています」

▲服とともに花や植物をディスプレイ。それらを選び、生けるのも日々の仕事の一つ

荒川「リゼッタは、売り場であるショップと服づくりをしているアトリエとの距離が近いんです。

お客様からいただいた要望を伝えやすい風通しのよさがあるので、みんなで服をつくっている感じがします」

古宇田「コレクションごとに行う説明会でもそうした声をあげられますよね。アトリエからは、どんどん現場の声をくださいって言われています」

■店員とお客様よりも近い関係

エンベロープ「リゼッタの日報には、お客様とこんなことがあったって話がよく出てきますよね。

それを見た別の店舗のスタッフが『●●さん、お元気そうでよかった!』ってコメントしていたり、見ていると温かい気持ちになります」

荒川「いろいろなお店に行ってくださるお客様もいるので、スタッフで共有するようにしています。

自分に合うパンツがなかなかないという方が購入できたとか、お子様優先で自分のことは後回しとおっしゃってた方が無事卒業式の服が決まったとか、日報を読んで安心することも。

身近な存在といったら失礼かもしれないけど、スタッフとお客様だけではない関係です」

古宇田「お客様も私たちのことを気にかけてくれているんですよ。

ホームページにスタッフのコーディネート写真を載せているんですけど、私たちはモデルでもないし写真も素人だし、喜ばれるのかな?って思うのですが、『最近お店に行けていないけど元気そうだね』って声が届くことがあって。見守ってくれているんだなって感じます」

▲ 各店のスタッフがウェブサイトでコーディネートを紹介する「Today's coordinate

荒川「一度しかお会いしたことがないけれど、お電話でお買い物の相談をしてくださる方も。

実物を見なくても、これまでのやりとりで好みをわかってくれているからって。信頼してくださっているのだと思うとありがたいです」

古宇田「リゼッタには70代くらいの方も来てくださるのですが、こんな風に年を重ねたいって素敵な人ばかり。気遣いが感じられてお話をすると優しい気持ちになれるんです」

エンベロープ「お客様とのエピソードが止まりませんね。リゼッタはいいお客様に恵まれてきたことがわかります。沢山の出会いの中で、特に印象的だったことは?」

古宇田「お話を聞いて、感動して涙がでたことがあります。

その方はその場にいる人みんなと友達になって帰るくらい明るい方なのですが、以前病気を経験されたそうなんです。

最初は沈んだ気持ちで通院していたけれど、病院で素敵な装いをした人を見かけて、自分も病院こそ一張羅を着ていこうって。

誰かに評価されるためではなく、自分の気持ちをあげるためにおしゃれをする。そんな私にリゼッタはぴったりだから来ているんだよって言ってくださって。

人の気持ちの大切な部分に関われると思うと、自分はいい仕事をしているなと思ったんです」

荒川「震災があった時、2日くらい閉店していたんです。

店は閉めていたけど店内で仕事をしていたら、たまたまお客様が通りがかって。声をかけたら、あなたに会えてほっとしたと言ってくださったんです。それがすごく嬉しかった。

その時に思ったのが、店は開いているのが大事なんだということ。世の中が混乱していて、みんな不安な気持ちで過ごしている中でも、会いにきてもらえる場所をつくるというのは、人の役にたてるんだと。

いただいた言葉に店があることの意味を見出せて、これでいいんだなと思えたんですよね」

■接客って心を使うことだから

エンベロープ「先ほどの話、どちらも長く通ってくださっているお客様なんですよね。

そうした関係はすぐにできるものではなく、積み重ねでできるのだと思います。お客様に対して大事にしていることを教えてください」

古宇田「誰もいない時も掃除をしたりディスプレイを整えたり、なるべく動くようにしているのですが、そのときに大切にしているのが、それが業務にならないこと。

店員がじっとしていたら入りにくいからフリでもいいから動きなさいって接客術もあるみたいなんですけど、それでは意味がないなって。

お客様が来てくれたときに、店が整っていなかったら心地よくないはず。その気持ちが大事だと思うので、忘れないようにしてます。

お手紙を書くときもそう。呼び寄せるための業務ではなくて、普段大切な人に手紙を書くのと同じ気持ちで書いてます」

荒川「人と接することに正解があるわけじゃないから、喜んでくださったら自分がしたことは間違っていなかったのだと、いつもいつも答え合わせをしている感じです。

接客って心を使うことだと私は思っています。誰かに言われたことをするのではなくて、自分で考えて動くことは難しいけど、だからこそやりがいがあって楽しい仕事です。手を抜かず一生懸命気遣いできる人がきてくれたら嬉しいです」

>>リゼッタのスタッフ募集について、詳しくはこちらのページをご覧ください

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カテゴリ:リゼッタ

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