イベント・ニュースや読みもの note

25.07.15

10年サイクルが見直しの目安。一枚ずつ洗浄してサイズのアレンジも可能なISHITAYAこだわりの布団リフォーム

長年使ってあたたかさが半減してきた布団をISHITAYAの布団リフォームによって復活させませんか。羽毛を洗浄し入れ替えることで、まるで新品のようによみがえるというリフォーム。そのサービスの実態やどんな方におすすめなのかたっぷりと聞きました。

商品ページはこちらから

■布団をいい状態で使い続けてもらうために

羽毛は長く使えるすぐれた資源。布団の中の羽毛もお手入れを心掛けて大切にし、いい状態で使えたら気持ちがいいですよね。

布団リフォームをISHITAYAでスタートしたのは、犀川店がオープンした21年前。そのときに購入したドイツLORCH社の布団洗浄機がいまも現役。部品を交換しながら大切に使い続けているといいます。

▲金沢城の西側を穏やかに流れる犀川沿いにあるISHITAYA犀川店

「リフォームをやっていこうと思ったのは、ヨーロッパで買い付けすると決めて、フランクフルトの街なかに当時2軒あった大きな寝具店を視察した際でした。

日本でいう綿布団の打ち直しのように、店内でリフォームしながらお布団を仕立てているのを目にして、なるほどね、とドイツの人はちゃんと長く使い続けているんだなと思ったんです。

やはり質の高い羽毛を扱うために、また、その羽毛を良い状態で使い続けてもらうためにもリフォームマシーンを導入しようと決めました。

今となっては、その決定は大正解だったと考えています。リフォームする際に他社製の羽毛と混ざり、せっかくの高品質羽毛がダウングレードしてしまう危険を回避することができています」(代表の田中さん)

▲犀川店1階の窓越しに見学ができる

▲ドイツLORCH社の布団洗浄機

リフォームの流れは4~6月くらいに預かり、秋頃に納品するパターンがメイン。依頼を受けて要望に応じて概算の見積りを出し、実際に布団を送って依頼するという流れ。

県内だけでなく県外からの要望も2割ほどあり、値段はいちばん安く抑えたい場合は4~5万円から、アイダーダックなどの高級原毛を選べば80万円以上という(平均価格は10~20万円ほど)。内訳はほとんど原毛と側生地の代金で、新品同様の状態によみがえります。

▲布団のほかに天然素材のタオルやウエアも揃える犀川店の店内

■布団リフォームのための部屋に潜入。布団を裂くと5年から10年で羽毛が汗を吸い変化しているのがわかる

撮影のためにカメラスタッフがISHITAYAスタッフとともに洗浄室の中に潜入してみました。室内では羽毛やホコリが舞うことからマスク着用は必須。

ISHITAYAでは専任スタッフが常在し、一枚一枚を開いて洗っていきます。


基本一回につき、ひとり分の布団を洗浄します。そういった工程が巷で主流なのか聞くと、そんなことはないらしい。他社はひとまとめに洗浄したり、ある程度クオリティが近い羽毛をミックスして洗浄することが多いそう。


それでは工程を追っていきましょう!

1. まずは中身をチェックし、羽毛を取り出す

洗浄前に布団の縫製箇所を3㎝くらい開けて中身の状態や品質表示を確認。

▲大きなケースの中で古い羽毛を取り出していきます

側生地を裂くと、どさっと羽毛が出てきました。羽毛が舞わないようにそっと下に落としていきます。これらの羽毛は極太のホースを通じて吸わせて羽毛洗浄機に送り出します。

▲布団の中にこんなにもたっぷりな羽毛が入っているとは!まあ、そうじゃないと保温はできないですよね……。

ちなみに洗浄前の布団から出てきた羽毛の状態はこちら。

皮脂や汗など汚れによって丸く固まった羽毛はこんなふうな状態になっています。これでは保温がまったくできません。

▲皮脂や汗汚れによって固まった羽毛

それと比べて、今もダウンボールが開いた状態で継続した使用ができそうな羽毛。



2. 取り出した羽毛を水洗い

羽毛はホースを通じて吸われて洗浄機のなかに移動されます。大きなドラムで汚れを洗い流します。

▲円形のドラム内で羽毛を洗浄。この工程でゴミやほこりも取り除かれていきます



3.洗浄後は乾燥と殺菌。ここで分別も行う

乾燥後は機械の中で羽毛を選別。ダメになった羽毛は1/4の大きさになり、UV殺菌しながら吹き飛ばされてリサイクル可能な羽毛と分別されていきます。再生した羽毛はダウンホールが復活。

4.軽量、吹き込み、縫製

洗いあがった羽毛を計量。そこに仕上がりのボリュームに対して足りない分の原毛が足されいきます。基本的には同品質の羽毛を足していきます。吹き込み口を縫い閉じて完成です。


■リフォームする布団は体質や生活環境に合わせてアレンジも。使っていない冬布団を夏用に修繕した例も

リフォームは資源を大切にしながら布団を生まれ変わらせること。布団をつくり直すような行為なので、もともと使っていた仕様ではなく体質や生活環境に合わせたアレンジすることもできます。現場からはこんな生のアイデアも。

「昔に買ったダブルのものを使ってないけど有効活用したい、と相談を受けました。その場合はサイズをシングルに小さくして2枚に分け、子ども2人用にするとか、冬用の羽毛布団にするために2枚に分けて、足りなければ原毛を追加するといった提案をしました。いろいろとやりようがあるんです」(ISHITAYA スタッフ熊澤さん)

体質が変わることもあれば、生活環境やベッドサイズが変わることもある。お部屋があたたかくて、冬用のものは不要だとか、家族の分に回す等、再利用のための方法はたくさんあるそう。

意外なことに寝具のグレードを左右し重要視されるのが、「側生地」フィット感や重さ、通気性の部分に関わっていきます。「側生地の質を高くしてグレードアップもできます」とのこと。

犀川店内で質問すると、立て続けにそれぞれのスタッフが熱心に受け応えてくれました。きっと誰に相談しても親身になってくれること間違いなし。気軽にどんなことでも相談できそうです。

もちろんエンベロープでご購入いただいたISHITAYA製品もリフォームができます。長く使う大切なお買いものだからこそ、先々も安心して相談できるのは心強いですよね。

リフォームで復活させるもよし。いろいろ考えて結果的に、新しいものを購入するのもよし。布団リフォームという選択肢をぜひ注目してみてください。

ISHITAYA 布団リフォーム お問合せ先
info@ishitaya.com 電話 076-298-4800(11:00~18:00 火・水曜定休)

カテゴリ:エンベロープの寝具店, いい眠りのヒント集

最近の記事
Top