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20.12.10
《特別コラム》advintageが語る「ヴィンテージ時計の魅力」7
advintage店主佐伯さんが語る「ヴィンテージ時計」のお話。今回お届けするのは、昨夏のヨーロッパでの買い付けの様子。今年はコロナの影響で現地に行けないもどかしさはあるそうですが、次回へのイメージトレーニングも兼ねてと綴っていただきました。ヴィンテージ時計のご紹介は、12月11日(金)からです。
バックナンバーはこちらでご覧いただけます。
■時計との出合いを現地の空気とともに
今年はコロナ禍で買い付けはおろか、外出すらままならない日々すらありました。
直接買い付けに行けない分、普段取引している現地のコレクターやディーラーとコンタクトを取り、リモートでやりとりをしながら買い付けを行うことはできました。
しかし現地に行けないのはやっぱり物足りないもの。個人的にも、次に行く機会のためのイメージトレーニングも兼ねて、去年の8月にイギリスとドイツに買い付けに行った時のことを思い出しながらご紹介したいと思います。
まずはドイツ・ミュンヘンのヴィンテージウォッチマーケットから。
ここはローカルなイギリスのマーケットと違って、イタリア、オーストリア、東欧といったヨーロッパ諸国からディーラーが大勢集まるインターナショナルなマーケット。とにかく熱気がすごく、ほとんどここだけでも事足りるほどの物量があります。
学生時代に1年間ほどバイエルン地方に住んでいたことがあり、同じ地方に属するミュンヘンは人や言葉、食も馴染み深く、買い付け以外も楽しみな街です。
肉肉しいドイツ料理。お肉に添えてある丸いのはバイエルン名物「クヌーデル」。
じゃがいもと小麦粉を練り上げたもちもちしたやわらかいお餅のような食感で、留学中もよく食べていた思い出の味。カロリーも半端なく、留学生は大体これで体重を増やして帰国していきます。
続いてイギリスに上陸。今回もロンドンを拠点にマーケットを回り、ディーラーやコレクターとのアポイントをこなします。
マーケットはヴィンテージウォッチ専門のところ以外にも、雑多なアンティークマーケットもたくさん回ります。
お店用の什器や装飾、雑貨なんかも気に入ったものがあれば買って帰ります。
この時は馴染みのディーラーが出店しているブースの店番を頼まれました(笑)店主側から見るポートベロー・マーケットの風景もまた、新鮮です。
スミスのコレクターと、ロンドンから離れた郊外の街のカフェでのんびり商談。
ジュエラーひしめくハットンガーデン。こういう古いお店にはデッドストックが眠っていたりするので、ダメ元ですが飛び込みで古い時計を持っていないか聞いてみます。
イギリスの街を歩いていると、しょっちゅう目にするのが街頭時計。個人的に新しい街に行くと見たこともないものがあったりして、毎回ワクワクするポイントのひとつ。
まずいまずいといわれるイギリスの食ですが、僕の中ではイングリッシュブレックファストは毎日食べても飽きない。
おすすめはローカル。フルブレックファスト6£でお腹いっぱい。最高です。
そして欠かせないのが、ホットチョコレート。コーヒーだとトイレが近くなるので、旅行で外歩きが多い人はおすすめです。こっちのカフェには絶対あります。
この買い付けの前年となる2018年に、予算オーバーで泣く泣くスルーしたスミス。この時再会し、無事お迎えすることができました。
こういう運命的な買い付けがあるから、仕入れた腕時計はどれも僕の中では唯一無二の思い入れがあります。
最後に、恒例のadvintage的ストリートスナップをお届けします。
二週間ほどの買い付けの旅も終わり、帰りの空港で一息ついていろいろと振り返ります。
買い付けの達成感だけでなく、気に入ってくれるお客様に出会えるかという不安と期待、どうすれば一番魅力的に紹介できるかを想像するワクワク感など、いろいろな感情が入り混じる特別な時間です。
自ら直接現地に買い付けに行くことが、advintageのモットー。
昔「舶来時計」と呼ばれていた時代の特別感を、現地で買い付けたアイテムを現地の空気ごとお届けすることで表現できればと常々思っているのですが、このコロナ禍ではまた新しいやり方を考える必要がありそうです。
最後の写真は、常宿の窓。またここから始められるようがんばります。それでは。
advintageのヴィンテージ時計は12月11日(金)15:00より、こちらのページでご紹介します。お楽しみに!
カテゴリ:エンベロープ