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22.11.13

《素材別の機能比較》冬の掛け布団の選び方3つのポイント

あたたかい冬を過ごしたいけど、どんな布団が自分に合っているのか選ぶ際の決め手がわからない方もいるのではないでしょうか。そんな掛布団の選び方を、金沢の老舗寝具店ISHITAYAの田中陽雫美さんに聞きました。エンベロープの寝具店から今季ご紹介している3種類の掛け布団とともにご紹介します。

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■ちょうどいいあたたかさを知っていますか?

「まずは寝具環境における、あたたかいとはどういうことか。それを正しく知ることが大切です。汗をかくことがあたたかいと勘違いしている方もいるでしょう。でも寝るときに汗をかいてしまうと、布団の中が蒸れて寝返りが多くなり、睡眠の質が下がります」

「一般的に肌の1、2%湿度が上がると、眠りの妨げになると言われています。夏にエアコンをかけないと眠れないのは室温じゃなくて湿度の問題です。飽和状態の水分が身体にいっぱいあると、汗が乾かず、はりついた状態(ベタベタ)になります。そうすると寝苦しいですよね。汗の問題は冬のあいだも同じです」

▲夏と同じ考え方で、汗ばむことのない掛け布団選びを

さて、ちょうどいいあたたかさとは、どのような温度のことをいうのでしょう。実はこれは人それぞれではなく決まっていて、毛布および布団内でいちばん快適な環境として温度33±1℃、湿度50±5%(寝床内気候)といわれています。

「他にも布団の側地が擦れる音がストレスになる人もいたり、重さや掛けた感じも人それぞれ好みのものがあるでしょう。住まいの条件を確認して、どのシーズンに使いたいか想像しながら選んでみてください」

■掛け布団の選び方は3つのポイントをチェック

1)住まいの条件を確認する

まず寝具を考えるとき、その寝具がどこで使われるか住宅の条件を確認します。

気密性の高い、高断熱性のマンションや住宅なのか、それとも増改築を繰り返し断熱が完全でない家なのか、その住宅環境によって選ぶ布団が変わります。もちろん住んでいる地域の気候も関わってきます。

住む場所の条件

1.高気密高断熱のマンションや住宅
2.古い一軒家、増改築を重ねた大きな家(断熱できていない場所がある・隙間風が吹く)
3.住んでいる地域の気候的特徴

2)冬の室温はどれくらいなのか

次に把握しておきたいのが室温です。10℃を下回るなどお部屋が極端に寒い場合は、羽毛布団なら冬用のものを選ぶ必要があります。

またマンションや住宅によっては気密性が高く、10℃を下回らない部屋も増えています。地域によっては20℃くらいで過ごせる場合も。

冬の室温の条件

1.10℃を下回ることがある
2.10℃~15℃くらいで過ごせる
3.16℃~20℃くらいで過ごせる

3)好みの掛け心地・重量感をイメージしてみましょう

掛布団は、大きくわけると羽の入った「羽毛布団(ダウン)」とわたでできた「わた布団」の2つの種類があります。羽毛布団の素材は羽毛で、わた布団の素材は、羊毛、キャメル、綿など。素材によって身体を隙間なく包み込むフィット性や掛け心地、重量感が変わっていきます。

〇羽毛布団 羽毛
〇わた布団 羊毛、キャメル、綿など

■ご紹介している掛け布団はこの3つ。自分に合った冬の布団は?

ISHITAYAの田中さんのアドバイスをもとに、素材の特徴から例えばどんな方に向いているのかまとめてみました。自分にぴったりの掛布団はどれでしょうか?

高気密高断熱の家やマンションに住み、コンパクトで軽くてあたたたかい布団が欲しい/ufu 羽毛掛け布団 ファーストクラス 

布団の軽さにこだわり、真冬に耐えうるメイン布団を探しているなら、「ufu 羽毛掛け布団 ファーストクラス」がおすすめです。冬用、合い掛け、肌掛け(夏用)と3種類あり、寒い地域に住んでいるなら冬用、10℃以上の高気密高断熱のマンションや住宅に住んでいるなら合い掛けがおすすめです。

良質な羽毛でダウンパワーが高く、細かいキルティングの「ufu 羽毛掛け布団 ファーストクラス」は軽くてあたたかいのが特徴。フィット性も高いので、肩口から冷気が入りません。LEBECOのデュベカバーとの相性もよく、一緒にお使いいただくのもおすすめです。

▲LIBECOのデュベカバーと合わせるとこんな感じです

あたたかさを足すなら、羽毛布団の上や下に「真綿肌掛け布団」「羊毛合い掛け布団」、薄手のブランケットをかけると保温力が増大します。

木造の一軒家や平屋に住み、ぴたっと身体を包むようなあたたかさが欲しい/キャメルの合い掛け布団 

羽毛よりも重みのある掛け心地が好きで、寒い地域に住んでいたり、木造の家や平屋に住んでいる方にはぴたっと身体を包んでくれる「キャメルの合い掛け布団」が重宝します。

寒暖差の激しい砂漠地帯に生息するラクダ(キャメル)の毛は、暑いときは熱を逃し、寒いときは熱を溜める性質があります。そんなあたたかさと吸放湿性を備えた「キャメルの合い掛け布団」は、天然繊維のなかでも希少な存在。

キャメルの細く柔らかい毛をいかす特殊キルトでぴたっと身体を包むように設計されています。保温性と吸放湿性から春、秋、冬とロングシーズンで使えます。

お部屋の温度が10℃以下の日は、軽い羽毛肌掛け布団と合わせて使うと保温力が高まり、おすすめです。

羽毛布団は新調したばかりだけど、あたたかさをもう少し足したい/羊毛合い掛け布団

メイン布団を新調したばかりだけど、保温力がイマイチでもう少しあたたかさを足したいなら、「羊毛合い掛け布団」がおすすめです。

英国産の上質な長い羊毛をたっぷりと使ったISHITAYAの「羊毛合い掛け布団」は、化学処理をしていなく油分をほどよく含み、やわらかくやさしい掛け心地です。メイン布団の下や上にかけると、空気の層が生まれて保温力がアップします。

冬はサブポジションで、一枚で使うのは春から梅雨(3~7月)秋(9~10月)など季節の狭間。ちょうどいいあたたかさで気持ちよく眠れます。

■羽毛、キャメル、羊毛3種類の素材別の機能

ご紹介した3つの掛け布団の素材別機能はこちら。どの機能を重視したいのか、素材の特徴に注目して選んでみましょう。

保温性軽さ吸湿性放湿性
ufu 羽毛掛け布団 ファーストクラス
キャメルの合い掛け布団(わた布団) 
羊毛合い掛け布団(わた布団)

■冷え性の方は敷物の見直しを

掛け布団を替えても冷えるという方は、敷物を見直すのもおすすめします。あたたかく過ごすコツは、身体から発した熱を逃がさないこと。保温性がありながら、熱伝導率の低いムートンのベッドパッドは、床からの冷気を寄せ付けず、体温をしっかり保ち熱を逃がしません。

▲羊の毛が高密度で埋まっているため天然のスプリングのように身体を支えてくれます

冬をあたたかく過ごすためのあたたかさの考え方と3種類の掛布団、冷え防止に役立つベッドパッドをご紹介しました。住まいの環境や自分に合う掛け心地の布団をみつけて、あたたかな冬をお過ごしください。

この記事で紹介したアイテム

カテゴリ:エンベロープの寝具店, TLB HOME

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