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23.05.11
《リゼッタのアトリエを訪ねて》オリジナルプリントの洋服ができるまで
リゼッタスタッフが綴る「リゼッタのアトリエを訪ねて」。今回は明日5月12日(金)よりご紹介するオリジナルプリント「グロゼイユ」のワンピースの制作過程をお届けします。
■23春夏のプリントは「スグリの実」
#1
モチーフの素材を探す
2022年3月12日
毎シーズンオリジナルのプリント柄やテキスタイルを発表しているリゼッタの服づくりは、コレクションのメインとなるモチーフを探すところから始まります。
23春夏コレクションのモチーフに選んだのは、デザイナー平の自宅に赤く実をつけた「スグリの実」です。
#2
デザイン画を描く
2022年3月25日
モチーフをもとにコレクション全体のイメージを決めてから、デザイン画を描いていきます。23春夏コレクションでご紹介する洋服、バッグ、小物を合わせた約80型あまりをすべてデザイナー平が描いていきます。
スグリの実はどうやらプリント柄になるようです。
#3
素材を決める
2022年5月6日
糸の番手や風合いの違い、染料との相性などを考えながら一番合う素材を選んでいきます。リゼッタの春夏といえばリネン。スグリの実プリントはこのリネンに決まりそう。
#4
柄を描いてみる
2022年5月16日
朝出勤すると一枝のスグリが入った小さなガラス瓶が、テキスタイル担当スタッフのデスクに飾ってありました。いよいよプリント柄の始動です。
鉛筆で下書きし、太さの異なる2本のペンを使って紙に描いていきます。葉の枚数、葉脈のデザイン、枝の太さや実の大きさのバランスなどを絶妙に変えて、色々な姿のスグリを描いてみます。
#5
色をのせてみる
2022年5月25日
何パターンか描いたスグリの実や葉を組み合わせてひとつの柄にしていきます。生き生きと生い茂るたくさんの葉の隙間から丸い実が姿を見せます。
配置の後は色決め。実際のスグリの実と同じようにきらきらとした真っ赤な色にするのか、落ち着いた赤色か、はたまたまったく実物とは異なる紺色か。洋服に落とし込んだ時をイメージしながら慎重に決めていきます。
#6
柄域を決める
2022年5月28日
色決めとほぼ同時に柄域を決めていきます。小さすぎても見えないし、大きすぎても違う。服にしたときにイメージどおりになるように、柄を拡大縮小し、近くから見たり遠くに離れてみたりして、実際のトワルにあてて検討します。
#7
試刷りを繰り返す
2022年6月13日
スグリの実の色は紺、葉は白、背景は黒地に決まりました!
配色と柄域が決まったらあとは生地にプリントして、イメージした色に上がるまで試刷りを繰り返していきます。
リゼッタは微妙な色味を指定するため色ブレがでやすく、イメージに近づくまでプリント工場さんと試行錯誤の日々が続きます。
#8
パターンを引く
2022年7月11日
デザイナーのイメージをそのままに、着心地や生地・糸の特性も加味しながら、デザイン画を立体にしていきます。生地を無駄にしないよう効率よくとるにはどうするか、縫製の仕方はどれが最適かなども考えながら。
#9
トワルを縫う
2022年7月13日
この日はトワル縫いの日。シーチングで仮縫いをしていきます。スグリの実のワンピースは胸元にシャーリング加工があるためほかの服よりもトワル縫いに時間がかかります。本番の生地ではどうなるかを考えつつ、デザイナーとイメージを共有していきます。
洋服の形になってきましたね。
#10
サンプル反を刷る
2022年8月15日
試刷りを繰り返すこと9回。やっとサンプル反が上がってきました!発表前のプリント柄をお披露目したのは初めてかもしれません。
試刷りが多いリゼッタでも、ここまで回数を重ねるのは稀なこと。スタッフはすでに愛着が湧いてきました。
#11
トワルチェック
2022年8月23日
リゼッタのトワルチェックはボディではなく、実際にモデルが着用して行います。ここでデザインの修正だけでなく、着心地なども一緒にチェックしていきます。(撮影が間に合わず、こちらの写真はスグリプリントのアイテムではありません。)
#12
パターンを引き直す
2022年8月25日
トワルチェックで直しが出た部分を修正しパターンを引き直します。この時期になるとプロッターがカタカタと忙しそうに動く音がアトリエに響きわたります。
#13
サンプル上がりをチェック
2022年9月12日
2023SSコレクションのサンプルがあがってきました。展示会の前にもう一度修正点がないか確認します。
#14
商品名決定
2022年9月15日
商品名は「ロブ・グロゼイユ」に決定。Groseille(グロゼイユ)とはフランス語で「スグリ」の意味です。
グロゼイユシリーズはワンピースの他に、ブラウスやパンツ、小物もご用意しました。
いよいよ明日5月12日(金)よりご紹介します。どうぞお楽しみに。
カテゴリ:リゼッタ, リゼッタのアトリエを訪ねて
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