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20.07.31
《工場見学3》LIBECOにほど近いフィニッシャー/ベルギー
2003年から2009年頃にかけてリネンバードのウェブサイトに掲載していた「工場見学」を改めてお届けします。前々回紹介した リベコ社はリネンを織る会社。今回はリベコからほど近い場所にある、織った後の生地を加工する工場をご紹介します。
※この記事は当時のまま掲載しているため、現在の状況とは異なる点があります。
■リネン産業の中心地で
こちらは工場の応接室にある絵、左に見えるのがその工場。右手の川は、その当時フラックスを浸し、その水の色から「黄金の川」と呼ばれていました。
そんなリネン産業の中心に位置する工場では、染色を含む様々な加工が行われています。
加工のために運び込まれた、原反(ルームステート)たち。繊維に含まれた糊や、油を除くための酸化剤や苛性ソーダは、基本的には昔と同じですが、以前より環境にやさしいものが使われています。
それでも、これらの薬品臭はかなりのもので、仕事の大変さがうかがえます。
かつては、この廃液による、川の汚染が問題になっていましたが、今ではこのパイプを通して浄水場に送られ、きれいな水になって川に戻されているそうです。
その結果、この川は以前に比べるととてもきれいになったとのことです。 古くからの川の流れをまっすぐに直す工事が進行中。
絵に描かれていた煙突と同じ煙突です。
染色は奥が深く難しいです。お話を聞いても化学的な知識が少なく、十分に理解できていません。
反応染料を使うリアクティブ・ダイイングと直接染料の色に染まるバット・ダイイングがあって、この工場ではほとんどがリアクティブ・ダイイングでこの長い筒の中でその作業が行われています。
高温で処理することが多いのに、驚きました。工場の中は高温、多湿です。
工場内には何に使われるのかわからない機械が沢山ありましたが、その中でもっともわかりやすいのがこのアイロという機械。
もちろんアイロ加工が施されていない生地もありますが、ベッドリネンなど、店頭で並んだ時に、ソフトな感じが喜ばれるものには、たいていこの最終仕上げが加えられています。一度洗濯してしまえば、その効果は消滅です。
工場内には研究室もあって、顧客のために個別に染料を調合したりしています。(秘密なので写真なしです。)リネンはコットンに比べると、染色と色の定着が難しく、そのためにこのようにリネンに特化したフィニッシャーは重宝されています。
色落ちを抑えるといったことの他に、リネン特有の摩擦、こすれに対する弱さを克服するために、いろんな新しいフィニッシュが日々研究されています。
西ヨーロッパのリネン産業は、こうしたスペシャリストと分業体制を組むことによって、高い技術力を維持していけるとのことです。
実際リベコ社の商品開発担当者は、この工場に毎日のように来て、打ち合わせをしています。
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