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ものの先をたどると、そこにはつくる人がいます。「木曜日のエッセイ」はものをつくる人とみなさまをつなぐ、おたより。エンベロープでご紹介している作家やブランドに焦点をあて、スタッフが思い入れとともにご紹介します。
vol.41 大切にしたい革靴のお手入れに。ドイツのレザーケアアイテムTAPIR
第41回目にご紹介するのはドイツのブランド「TAPIR」。人にも環境にもやさしい革のケアアイテムは創業者の飽くなき探求心から生まれました。

一雨ごとに夏が遠ざかり、革靴の出番もそろそろです。
久しぶりに履く前にお手入れをしてあげると、気持ちよく新しい季節が迎えられそうです。
エンベロープでは長年天然皮革の靴をご紹介しているのでいいお手入れアイテムがないかと探していて出合ったのがドイツのブランド「TAPIR」でした。
お世話になっている革靴作家さんもおすすめですよとおっしゃっていたのが決め手となり、ご紹介がスタートしました。

創業者が学生時代に古い車のレザーシートを甦らせたいと革製品のケアについて調べ始めたのがブランド誕生のきっかけ。
市販されている製品には有機溶剤や、価格を抑えるための石油系の油脂が使われるなど、人にも環境にも革にもよくない原料が使われていて納得できるものがない。ならば自分でつくってみようと古い文献を調べるなど試行錯誤の末に完成したのが、現在も革用ワックス「レーダーバルサム」だったそうです。
日本の代理店嶋田さんも以前は靴墨は有機溶剤独特の匂いがあって苦手だったそうですが、TAPIRの製品と出合って靴磨きが楽しくなりましたとおっしゃってました。

こちらは私たちスタッフがTAPIR製品でお手入れした革靴(右がお手入れ後です)。ケアしてあげるとこんなに違うものなのですね。

大切に履きたい革靴。使っていて心地がいい道具を持っていると、お手入れしようという気持ちになるのだなと実感しました。
(エンベロープスタッフわたなべ)
pick up item

艶出しブラシ
「革製品のお手入れはブラッシングが大切」とのこと。こまめに落としておくと違うそうですよ。こちらは牛革など一般的な革製品におすすめの馬毛ブラシ。持ち手のブナはドイツ南西部の山岳地帯の計画植林材です。

レーダーバルサム(皮革用ワックス)
みつろうやひまし油など天然成分のみでつくられた、革に栄養を与えるワックス。オレンジの皮から抽出したオイルが含まれていて「この香りが伝えられないのが残念」と嶋田さん。そうおっしゃるのも納得の爽やかな香りです。

くつべら
「いってきます」のときは靴ベラを使っても、外出先ではそうもいかなかったりしますよね。持ち運びできるミニサイズがあるといいなと思ってセレクトしたのがこちら。ブナ素材の経年変化も楽しめます。
カテゴリ:エンベロープセレクト, 木曜日のエッセイ