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15.11.27
リネンバードのイヤータオル2016
一年の感謝の気持ちと新しい年の幸せを願って、リネンバードが制作しているイヤータオル。2016年版は「十人十色」をテーマに、包むことも考えたタオルをつくりました。エンベロープオンラインショップで税込20,000円以上お買い上げの方にプレゼント中です。
■包んでも楽しいキッチンタオル
イヤータオルの制作は、リネンバードのスタッフが代わる代わる担当しています。
テーマ決めから考え、デザインの作成や生地選び、職人さんや工場とのやりとりを
行い、一年の終わりにお届けできるよう進めていきます。
今回は二子玉川店のMさんが担当しました。
「リネンを光に透かした時の柔らかい雰囲気と、
くったりとする風合いが好きなんです。今回のタオルは
透かした時に表と裏が一体化するデザインにしたくて、
それなら両面プリントがいいんじゃないかなと思ったんです」
2016年のタオルは「十人十色」がテーマ。
表と裏が一体化したデザインは、表面からだけでは見えない
ものごとの内面を意味し、みんなそれぞれ違う十人十色を表現しています。
Mさんがタオルに込めたもう一つの思いが「包む」ということ。
キッチンタオルとして使えるだけでなく、
包むことも考えた風呂敷のようなタオルをイメージしました。
デザインを作成し、制作をお願いしにうかがったのはアート更鐵さん。
風呂敷専門の型染めを行う工房です。
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(左上から)長さ13メートルの台に生地を張り、染色します。ずらりと並ぶ鹿の毛を使った丸刷毛。これまで使ってきた型が保管されていました。職人さんによる手描きの風呂敷も。
■職人さんにアドバイスをしてもらいながら…
アート更鐵さんは、明治43年の創業。
都内で唯一、友禅手染めの風呂敷を手掛けています。
まずは職人さんに、タオルのイメージを伝えます。
相談にのってもらいながら、生地や染料選び、ベタ塗りにならず
いい透け具合になるようデザインの手直しなどを行っていきました。
プリントがきれいに定着するかを実験してもらい、どのリネン生地を使うかを決定。
十人十色にちなんで10色つくることになりました。
10種類の生地は全てリネンではあるけれど、織りも色も異なります。
そのため染まり具合も違いますし、染料の色調整が必要になります。
今回はグレーの染料を使うことになったのですが、
ネイビーの生地だとグレーが弱く見え、
白い生地だとグレーが強く見えてしまうのです。
どの生地にも映える色づくりは、職人さんの技術力がなければできません。
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顔料に染料を混ぜてつくってもらったグレー。どの生地にも映えて、さらに色落ちしないように配合されています。グレーのほか黄色の染料も使いました。
Mさんのデザイン画をもとに型を作成してもらい、いよいよ染色です。
「両面プリント」という響きからオートマチックに生産される
様子を想像してしまいましたが、全て手作業で行われます。
台に生地をピシッと張りつけ、一枚ずつ染色していくのです。
全て終了したら乾かして、表と裏がぴったりと重なるように
裏返しをして今度は裏側に柄をおいていきます。
台から生地をはがし、蒸す工程を経て再び乾燥です。
■一年の感謝の気持ちを包んで…
染色してもらった生地は、その後縫製工場でタオルに仕立ててもらい、
つい先日リネンバードに届けられました。
窓辺で見てみると、表と裏がきれいに一つに。
イメージしていた通りの仕上がりです。
表から見ると様々なかたちをした10個の塊。
それらを光に透かしてみると、様々なものが浮かび上がります。
どっしりと落ち着いた雰囲気の人、福々しい女性、ちょっと頑固そうな
知的な老人、来年の干支の申も…みんながそれぞれ違う十人十色です。
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お猿がどこかに隠れてます。
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the linen birdとともにEnvelopeの名前もありました。
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鮮やかな赤、日本らしさのあるネイビー、元気がでそうな黄色…10色それぞれの雰囲気があります。
コンセプト、デザインそして職人さんの技術が
合わさって完成した2016年のキッチンタオル。
一年の感謝の気持ちを包んで、皆様のもとへお届けします。
カテゴリ:リネンバード
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