スタッフこぼれ話

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喫茶 思いつき

地元のひとが足を運ぶような、見た目はそっけないけどあたたかいお店。ひとりで旅行をするときは、そういうお店で過ごす時を大事にしています。
 
神戸の港、さまざまな工場が並ぶ細道を行くと「喫茶 思いつき」があります。足を運ぶのは2回目。

▲こんなに気楽でわくわくする名前、なかなかないですよね

70~80代の4姉妹が、60年近くやっている喫茶店。お母さまが思いつきで始めたから、店名は「喫茶 思いつき」です。
 
6畳ほどのこぢんまりとした店内は、おばあちゃんちのような懐かしさ。客席にも姉妹が座っているので、私ひとりが入っただけで満席に見えます。

▲310円のホットオーレ

姉妹は上品でかわいらしくて、お話し好き。「にぎやかなのは楽しくていいじゃない」といつでも笑っています。たくさん話しかけてくれるし、姉妹の話もしてくれるので、あっという間に時間が過ぎていきます。
 
「前、福井のおばあちゃんちに行くときに来てくれたのよね。あの後の台風大変だったのよ」「髪型で分かった、暗めの服を着てたわよね…」と、前に来た時のことを覚えてくれていました。
 
なんでもない話しかしていなかったはずだけど、さっとお茶をするだけでは得られないような思い出が生まれていたんだなあ…と嬉しくなりました。

▲最近のPOPEYEに見開き2ページで載ったそうで、見せてくれました!

姉妹は、お客さんの名前と話したことをメモに残して、帰る前には写真を撮ってくれます。そうして、来てくれた人のことを記録しているんだそう。
とはいっても、たくさん増えたので、管理はできていないみたい。私が以前来た時のメモと写真は、頑張って探してくれたけど見つからなかったです。
 
そして、4姉妹だと思っていたけれど、まさかの14兄妹でした。たくさんの家族、たくさんのお客さんとの思い出がつまっている「喫茶 思いつき」、だれか映画化してくれないかな…と思っています。