スタッフこぼれ話

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誰にもわからない。得意である

「きのう縫い上げた新しい下着を着る。
胸のところに、小さな白い
薔薇の花を刺繍して置いた。
上衣を着ちゃうと、
この刺繍見えなくなる。
誰にもわからない。得意である。」

高校生の時に読んでノックアウトされた、太宰治の「女学生」の一節です。リゼッタの「オルネラ」を見る度に、決まってこの話を思い出します。

これまで何回か生産されているインナーワンピース「オルネラ」。素朴なリネンのインナーにレースがついているだけで、なんでこんなに愛らしくなってしまうんだろう。

欲しいものリストには常に入っていたけれど、インナーにおしゃれは贅沢かもという気持ちがストップをかけていました。

でも先日「誰にもわからないから、いいんじゃないですか」って言ってくれたスタッフがいて、その言葉に後押しされてとうとう購入しました。

リゼッタでは襟元のあいた服とあわせて、ちょっと見せるおしゃれも提案してますが、あいにく私は襟がきっちり詰まった服しか持っていません。

鎖骨まで隠れるワンピースを着て灼熱の外を歩いても、さすがリネン素材。いつものベタベタ感がなくて快適です。そして自分のためだけのおしゃれをしていることが、なんだか誇らしい気持ちになるのです。