スタッフこぼれ話

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今年の私の甘もの記録

ついこの前、オフィスで「私の好きなケーキ」という本当にたわいもないテーマでみんなで話していて、異様な盛り上がりを見せました。内田真美さんの本「私的甘もの放談」も読んでいて本当にわくわくさせられますし、甘ものの話っていくらでも話せるし聞いていられます。(甘ものという言葉のニュアンスが好きで、今回は敢えて「い」抜きで書いていきます。)

というわけで、ここでも2025年に食べた私の好きな甘ものの話をつらつらと書いてみます。

ひとつめは、尾山台「オーボンヴュータン」の「ポン・ヌフ」。オフィスが近いこともあり、年間を通して一番食べた気がします。

私は大の甘もの好きですが生クリームが苦手なので、パティスリーに行くと目を輝かせて見てしまうのは、冷蔵ケースではなくその上のドゥミセックたち。包装されていない半生菓子たちの美しい焼き色にこそその店の窯の実力のようなものが出ている気がしますし、焦げの濃さと艶は見ているだけでうっとりしてしまいます。

▲美しい焦げ!焦げは濃ければ濃いほどいいんです

そんなドゥミセックたちを全制覇しようと、コツコツ買っては食べていました。一番好きでよく買ってしまうのが「ポン・ヌフ」。十字にかけた生地でセーヌ川に掛かるパリ最古の橋「ポン・ヌフ」を表現している伝統菓子で、美しいビジュアルとリンゴのコンポートとパイの組み合わせが大好きなお菓子です。

▲持ち運びで少し崩れていますが……仕上げもきれいで見とれてしまいます

ふたつめは、今年一番大きな「美味しい!」の声を挙げてしまった神保町「ドースイスピーガ」の「パステル・デ・ナタ(エッグタルト)」。このお店はポルトガル菓子屋さんで、ショーケースを見ると「リス川のそよ風」とか「ごあいさつボッレ」とか全部見たことがないお菓子。店に一歩入るだけで、わくわくさせられます。

むっっっちりとしたプリンも美味しいのですが、予約必至のところをキャンセルがでて分けてもらったこのラッキーなエッグタルトが、本当に誰かと分かち合いたい美味しさでした。ふるふるの卵フィリングと折りパイのバランスに、スパイスやお酒の香りが絶秒。

ああ、どんどん長くなりますね。書いていて感じたのは、甘ものの話って、幸せな気持ちを誰かと分かち合いたいというプリミティブな欲求からついしてしまうのかもしれません。

他にも今年何度も食べた松原「リフェンリ」の週末限定リーフミルフィーユや、北参道「おかしやうっちー」の不思議なケーキの話もしたいのですが、また今度。今年も残り1か月、クリスマスに年末年始にと洋菓子も和菓子も見どころ満載の時期ですし、引き続き甘ものライフを楽しんでいきます。