2026.3.23
渋谷に生まれたオアシス。高木由利子 写真展に心が震えた
先日、東急渋谷bunkamuraの「高木由利子写真展」に行ってきました。
行きたい理由は、この会場構成の建築家が好きだとかいくつもあったのですが、この写真展は良すぎました。雑踏の渋谷の街に心を開放するようなオアシスがありました。

ここにあるのは、民族衣装を身に纏い、生きる人の姿、服のあり方。
服を写しているようで精神までも写しているような写真が、遊牧民ひとりひとりに出会うよう散らばって広がっていました。
コロンビア、インド、ペルー、エチオピア…… 着ているのは、天然素材でつくられた服たち。きっと化学繊維は大量生産がベースになり、見方を借りれば都市のモノともいえるのでしょう。
手で紡いで生まれた布、綿や麻、絹は、使い古して自分のかたちにし、いずれはきっとぼろぼろになってしまう。けれど、手触りや柔らかな仕上がりなど、だからこその美があり、纏う人の姿がうつくしかったです。


ここにあった言葉で、もう一つ考えさせられたのは「大きな道ができると、少数民族はいなくなる」という撮影者の高木由利子さんから会場構成を手がけた田根剛さんに伝えられた言葉。
道一つひとつを尊重するように、順路のない展示の仕方もオアシスに感じた理由だと思います。それもまた自由にノマドに出会う感じ(入場無料で3/29までやっています)。衣服とはその人自身なのだと、考えさせられました。


