ノルマンディの自治体を周りながら、
リネンや手工芸に関するアートに触れる「 リネン祭り 」へ行ってきました。
つくり手さんやアーティストの方々とお話できることもお祭りの楽しみで、
良い刺激をたくさん受けました。
 
数多くの素敵な作品を見ましたが、ノルマンディレースの文化遺産を
守り伝える活動をしている協会の展示は特に印象的でした。

▲ 港町オンフルールの名前がついたレース

ノルマンディレースはレースを接ぎ合わせてパッチワークをしたものが特徴で、
上の写真のボンネットにもいくつかの種類のレースが使われているのがわかります。
技法によってそれぞれ発祥地の名前がついています。
 

とても可愛らしいお婆さんがデモンストレーションをしてくださり、
一見シンプルなパターンにもすごい数のピンとボビンを駆使していました。

▲パターンが付いた台は回転できる仕組み。余計なところで絡まらないようハンカチやお手製の枕を挟んでいました

コットンの糸だそうですが、ミシン糸よりも細いように見えました。
「5m編むのよ」とおっしゃるので、どのくらい時間がかかるのか聞いてみると、
「家事と睡眠以外はずっと編むのでわからないわ」と答えてくれました。
 
後で協会の会長さんが何千何万時間とかかり一生をかけて編むものも
あると教えてくれましたが、合理的なことばかり考えてしまったことを反省しました。
 
編み手さんの足元にはお利口なワンちゃんがいました。
レースの衿がお似合いです。

▲ゾエちゃん 5歳

今年はフランスも暑さが続いており、この日も雲ひとつない青空から
燦々と太陽が輝いていました。
花を終えたフラックスはシードボールが丸々と膨らんでいます。
 
この畑はまだ葉っぱが残ってみずみずしさがありますが、
直に茶色く熟し乾いた種がカラカラと音をたてるようになります。
その鈴のような音が収穫の合図です。
 
収穫をしレッティングを経て畑から回収される頃は、もう夏の終わり。
そう思うと季節が過ぎゆくのは本当にあっという間です。

▲フラックスに混じって所々にヒナゲシが咲いています

ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/