フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2019.12.02
華やぐイルミネーションにヴァン・ショーの甘い香り、
12月はどこもかしこもノエル気分で寒さを忘れるほどです。
今年はいつもよりゆっくりと冬がきましたが、
冷たく空が暗いこの季節に子供も大人もみんなが心待ちにする
ノエルがあってよかったなと思います。
▲お花屋さんにはリースが
▲ルーアン焼きのお店にはおもちゃの兵隊が
マルシェ・ド・ノエルが始まった最初の日曜日、
まだ人が少ない午前中に散歩をしました。
焼き菓子のスタンドの前で風船を握った小さな子供がお父さんにねだっており、
買ってもらえたお菓子を大事に抱きしめた姿に、心がポッとあたたかくなりました。
▲チョコレートやマカロンが有名なお店
あの子が抱きしめたのはおそらく、画像の右側にある人型の「マナラ」かな。
マナラはアルザス地方の季節のお菓子で、
子供の 守護聖人であるサン・ニコラをたたえ、
命日の12月6日に食べる習慣があります。
サン・ニコラはサンタクロースのルーツともいわれているそうです。
ルーアンでもこの時期はパン屋さんでブリオッシュ生地のものが、
そしてこちらのお店のようなビスキュイやパン・デピス
(蜂蜜とシナモンなどのスパイスが効いた焼き菓子)
でつくられたマナラが並びます。
▲冬のお菓子、パン・デピスやマナラ
ニコニコ顔をガブッといくか、まずは手足からにするか…
可愛いので食べるのにちょっと躊躇します。
毎年同じことを言うようですが、本当にあっという間に今年も残り僅かですね。
春の販売まで時間が迫っていることもあり、私はバタバタと忙しなく日々を過ごしています。
皆様もどうか風邪などひかれませんよう暖かくして、楽しい年末年始を!