フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2020.3.17
皆さま、お元気でいらっしゃいますか?
新型コロナウィルスの影響で、お疲れの方も多いかもしれませんね。
私も気持ちで負けそうになるときがありますが、
手を動かしていると気晴らしになるので、
この機会に色々と試作をして毎日を過ごしています。
その中から今日は「ねこミトン」をご紹介したいと思います。
このミトンは、鍋が吹きこぼれそうになり
咄嗟にティーコゼーを手にはめて蓋を取ったことがきっかけで生まれました。
中で親指が分かれるようステッチを入れたらもう少し安定するな、
せっかくだから動物の顔にしてみよう…と思いついたのですから、
慌てん坊もたまには役に立つものです。
この囲み製図からパターンを写して、それぞれ1cmの縫い代をつけます。
手の入れ口はパイピング始末をするので縫い代はつけません。
材料は表布2枚、裏布2枚、キルト芯2枚。
熱に強い厚手のリネンを表布に、薄手のコットンを裏布に選びました。
パターンを見ながら、表布に鼻と口の位置を消えるチャコペンで記しておきます。
キルト芯は厚さ1cmくらいのものを使いましたが、なければタオルを代わりにしてもよさそうです。
※このキルト芯もタオルも特別な断熱材にはならないので、
ねこミトンは熱々の鉄板などには使えません。
別布でつくった猫耳とリボン、それから2つ穴ボタンを
目に見立てて表布に縫い付けます。
ボタンの穴を縦にして黒い糸で留めると、猫目らしくなりますよ。
キルト芯1枚→裏布を中表に重ね2枚→ キルト芯1枚→表布を中表に重ね2枚、
の順で重ねてしつけをし、入れ口以外の周りをミシンにかけます。
厚みが出ますので、ミシン針は太いものを使ってください。
縫えたら縫い代のカーブに、切り込みを入れます。
表に返し整え、入れ口にパイピング始末をします。
すべての布を一緒に、目がついている表側から鼻と口をステッチしたら、
にゃーんと愉快なねこミトンの完成です。
右利きなのになぜか左手用をつくってしまいましたが、
右手用はパターンを反転してつくってくださいね。
ENYOは春の始まりに合わせて毎年新作をリリースしておりましたが、
今年はもう少し様子をみてから販売時期を決めることにしました。
もうしばらくお楽しみに待っていただけると幸いです。
皆様もどうかお体に気をつけてお過ごしください。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/