フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2020.4.20
外出制限が始まってもうすぐ1 か月ですが、
新たな発表があり5月11日まで延長されることになりました。
こんな状況なのに、窓を開けると嘘みたいに眩しい春の陽気です。
これまでマスクは病気の人がするもの、という意識だったフランス人も
今はほとんどの人がマスクをしています。
布マスクを手作りする人も増え、私も端切れを使って日本の実家と
フランスの家族の分をせっせと縫っています。
日本人用とフランス人用で異なるパターンを使っていますが、
つくってみると鼻の高さがやはり全然違うもんだなーと改めて感じます。
フランスでは中に薄いキルト芯を挟む方法が好まれているようなので、
今回はそれに習いつくりました。
とはいえ材料には限りがあり、お店が閉まっている今は家にあるもので
代用する必要があります。
キルト芯はなくても他の方法でできそうですが、ゴムはもうなくなってきたので、
古くなったTシャツを横地に1.5cmくらいの幅にカットして使っています。
Tシャツはコットン100%だと伸びないので、ポリウレタンなどの化繊が
混ざったもののほうがマスクゴムの代わりになります。
私は持っていないのですが、ウーリースピンテープという、
本来はニットの伸び止めに使用する副資材もよいそうですよ。
家族それぞれのイメージカラーでつくってみたら、
とてもカラフルにできあがって元気が出ました。
布マスクのお洗濯についてですが、ここでも国によって違いを感じます。
フランスではお湯と石鹸で、日本では塩素系漂白剤の使用が勧められているようです。
この塩素系漂白剤ですが、リネンに対しては素材を傷めるため
普段なら使用しないでくださいとお願いしていますが、この際そうも言ってられません。
うちにある端切れのほとんどはENYOの残り生地でリネンなのですが、
リネンマスクでも塩素系漂白剤できちんと消毒しようと思います。
(※ 肌が痛くなる位に布が傷んでしまった場合は使用をやめてください)
早く心配事のない普通の暮らしが戻ってきますように。
皆様もどうかお身体に気をつけてお過ごしください。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/