フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2020.5.25
3月17日から2か月弱続いていた外出制限が緩和され、2週間が経ちました。
まだレストランや映画館など営業できない場所もありますが、
許可証の携帯がなくても自宅から100km以内なら
自由に外に出られるようになりました。
そうはいっても、まだフランスは毎日数百人の新たな感染が
確認されている状況ですので、
気を抜かず新しいルールに従って生活する必要があります。
家族と家に長くいると、料理や買い物など食事に関することを
四六時中考えてしまいます。
お昼ご飯を食べながら「晩ご飯何にする?」と尋ねてしまったり…
でもこれはよくないですね。
今日は新鮮な葉物野菜をたっぷり食べたい!と、
オーガニック農場の直売所へ行ってきました。
ルーアンから車で30分くらいかかるので、
外出制限中は行かれなかったのです。
直売所の狭い納屋に野菜を求める人がいっぱい、
というこれまでの状況を想像し行く前は心配していましたが、
農家のムッシューはフェイスシールドを付け、
入店は一人づつでマスクの着用必須、
野菜に触れるのはムッシューのみ(以前はお客さんが各々袋詰していた)、
お店の外に並ぶ際もソーシャルディスタンスを保って、
と皆がお互いを守っているように感じました。
自分の番を待っている間、ツバメが上空を駆け回っていました。
昨年こちらで孵化し、飛ぶ練習をしていたこの子達も帰ってきているでしょうか。
人間の世界はすっかり変わってしまったけれど、
動物や植物がちゃんと季節通りに過ごしているのを見ると
穏やかな気持ちになります。
帰り道、フラックスの畑を見つけました。
稲のように高さのある植物で若い黄緑色が特徴的なので、
遠くからでも「あそこにフラックスがあるぞ」とわかるようになりました。
全長は30〜長いもので50cmほど、
おそらく種まきから2か月くらい経っていると思われます。
この畑にフラックスが栽培されるのは6年ぶりです。
フラックスは作物の生育が悪くなる連作障害を避けるため、
小麦や菜種などと輪作をします。
今年はこの畑を定点観察してみたいと思います。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/