フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2021.5.20
ブルーベルが森に青い絨毯を敷いて、5月を知らせてくれました。
冬の間色を無くした景色に少しずつ緑が宿り、
初夏を前にぐっと彩りを増してゆきます。
開花期間が短いので見逃す年も度々ありましたが、
今年は森をランニングしていた義母が教えてくれました。
緩めのロックダウンでも効果があったのか、
それともワクチン接種が進んだおかげか、
コロナの新規感染者数がひと月前の半分くらいになりました。
それでもまだ大きな数ですが、ここに来て高齢者施設の重傷者数が
ぐんと減ったことは本当によかったと思います。
段階的に規制も緩和されており、半年以上も閉鎖されていた
カフェやレストランが、まずはテラスのみ定員の半分の席ではありますが
営業できることになりました。
解除前日、汗をかきながら営業再開に向け 大掃除をする人たちを目にしたら、
こちらにまで働く喜びが伝わってきました。
よくなったり悪くなったり、一体いくつの波を越えてきたのか忘れてしまいましたが、
ここまで耐えてきたことをもう無駄にしたくないです。
さて、この畑は何だかわかりますか。
このコラムの読者の方はすぐ正解が出てしまうと思いますが、そうです、フラックス畑です。
こちらは種を撒いてひと月くらいの畑だそうで全長は5cmほどでした。
すーっと長く真っ直ぐ端正な植物でも、やはり生まれたては皆赤ちゃんですね。
今はまだこんなに小さいけれど一か月もすればあっという間に1m近くまで育ちます。
一年植物は生長がとっても早くて、なんだかこの春から中学生になった
甥のことを思い出します。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/