フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2021.9.02
8月中旬、定点観察をしていた畑からフラックスが回収されました。
ここ数日は日中でも20℃を下回る気温で、晩夏というより秋の訪れを感じます。
日本の友人達から届いた残暑見舞いには、猛暑とコロナ禍での
お家時間のことが書かれていて、こういう状況下でも
それぞれの楽しみ方がうかがえました。
私の場合はやはり、手を動かして何かをつくることが一番無心になれ
リラックスできるように思えます。
このコラムを読んでくださる皆さんもまた、手づくりがお好きな方が
多いかと思います。
そこで今日は、材料ひとつ短時間で出来る sac à pain(パン袋)の
つくり方をご紹介します。
フランスの食卓に欠かせないバゲットを保存するこの袋は、
フランス人にプレゼントすると皆とても喜んでくれます。
ロックミシンは使わず、ミシンとアイロンだけあれば大丈夫。
直線だけで縫うので初心者向きでとっても簡単ですよ。
小学生くらいなら子供でもミシンを使う練習になると思います。
それでは早速始めましょう。
(1)まず66cm × 35cm の生地を用意します。
(2)画像の下側、袋の底になる部分に0.5cmの三つ折りをしミシンをかけます。
上側の入れ口は1.5cmの三つ折りをしてアイロンをかけておき、
そして中表で縦に半分に折りこちらもアイロンをあてて癖をつけておきます。
縦半分に癖付けすると、後にマチを折る際の目安になります。
立体になるとやりにくくなるので、例えばお洋服の裾等も
生地が平らなうちにアイロンをしておくと作業がしやすいですよ。
袋の真ん中に刺繍を入れたい場合は、横の裁ち端から9.5cm内側のところをモチーフの中心に合わせて刺してください。
(3)横の両端を袋縫いで縫い合わせていきましょう。
始めは外表に合わせ端から0.5cmを縫います。
縫い代を割り、筒に手を入れてひっくり返します。
割った縫い代を毛抜き合わせにし、再びアイロンをあてて整えます。
毛抜き合わせにした縫い代の今度は端から0.7cmを縫います。
表に返します。
袋縫いとは裁ち端を中に包み込んで縫い合わせる仕立てで、
本来は薄手で透ける布や解れやすい布を丈夫に始末する際に
用いられますが、 今回はロックミシンを使わずに
つくりたかったので採用しました。
(4)マチをM字型に3cmずつ折り込みアイロンをあてます。
次に袋の底部分の端から1.5cmを縫います。
そして最後に、1.5cmの三つ折りにしておいた入れ口に
ステッチをかけたらもう出来上がり!
刺繍を除けば1時間くらいで仕上がりますので、気分転換につくってみてください。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/