フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2021.12.27
クリスマス・イブは家族とささやかなランチを楽しみました。
ですがフランスはオミクロン株の影響で1日あたりの感染数が
10万人を突破してしまいましたので、例年のように大勢の親戚たちと
過ごすことは諦め、数人の家族のみの会食となりました。
今回は義母が招いてくれました。
あちこち遠くを旅するより自分の庭で本を読むほうが今は好き、
と言う彼女の住まいはいつも居心地よく整えられています。
今日はトナカイをテーマに、少しのグリーンをアクセントに使って
ノエルのテーブルを準備してくれました。
昼間の集合ということもあり、明るい色味にしたのだとか。
前菜はスモークサーモンをライ麦パンに載せて。
厚めにスライスしたバターを挟むのはフランスで覚えた味ですが、
始めはこってりしていてなんかな……と思っていたのに今は大好きです。
お肉料理はカルボナード フラマンドという
牛肉をビールで煮込んだ一皿が出てきました。
これはフランドル地方(オランダ南部、ベルギー北部、
フランス北部にかけての地域。リネンの産地でもあります)の家庭料理で、
義母は写真のような平たいパスタが一番合うといいますが、
本場ベルギーでは必ずフライドポテトを付け合わせるそうです。
ノエルだけの特別な料理ではありませんが、仕上げのとろみ付けに
パン・デピスというこの時期に食べる蜂蜜とスパイスが効いた
焼き菓子を入れてつくることから、我が家では冬のメニューです。
ホロホロに煮込まれたお肉に甘めのソースが美味しかったです。
お腹いっぱい食べたあとは、散歩を兼ね村の教会へクレッシュを見に行きました。
クレッシュとはキリスト生誕群像という意味で、
誕生の場面をお人形で再現したものです。
まだイブだったため、主役のイエス様はいません。
教会を出るともうすっかり暗くなっていました。
この日もゆっくり食後のブッシュドノエルを食べていたら
お腹をドロドロに汚した猫が帰ってきて、
全員で大騒ぎしながらお風呂に入れたり、
理由が思い出せない小さなことですぐ口喧嘩になったりと、
毎度のことながら相変わらずドタバタのソリアノ家でしたが、
今年もどうにか皆元気に1年を終えることができそうです。
皆様もよいお年をお迎えください。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/