フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2022.3.10
まだ冷え込む日々が続いておりますが、
日差しに春を感じるようになりました。
北国の長い冬も終わりが見えてきたようです。
天気予報と睨めっこし 抜けるような青空の日を待って、
間もなく納期を迎える新しいコレクションの撮影をしました。
今回は特別なテーマを設けていないのですが、
いつもENYOの軸にある ”日常のちょっとした楽しみ” を
写真にしたいと考えました。
私が今一番望むのは長く会えていない日本の家族
(勿論フランスの皆ともですが)と、食卓を囲むことです。
コロナウィルスが流行してからは、これまでほんの細やかな
楽しみだった会食が遠ざかってしまいましたね。
こういう感じのイメージでとモデルをお願いした友人に相談するうち、
折角なら撮影用のフリだけでなく軽食もつくりましょうよということになり、
キッシュとリンゴのタルトを用意してくれました。
▲フランスの古いお皿を使いましょうと、ブロカントで集めたものをたくさん出してくれました
このリンゴのタルトは市販のパイシートを使うのですが、
つくり方はとっても簡単です。
パイシートにお砂糖をまわしかけ、スライスした生のリンゴとカットした
バターを載せて200度のオーブンで30分くらい焼くだけ。
量は目分量、お砂糖の種類もなんでもいいそうです。
リンゴを煮る必要のない即席アップルパイといったところですが、
バターで香ばしくキャラメリゼされ美味しかったです。
これなら私にも出来るかもー!
▲タルトにもキッシュにも美味しいバターをたっぷり使います
▲ 庭にあった鳥かごのような形のパニエは、家庭菜園の作物に被せ鳥獣避けに使うのだそう
フランスではこんなふうに穏やかな時間を過ごせていますが、
ここからさほど遠くない国の悲惨な状況下に毎日心を痛めています。
誰かの人生を奪っていいことになる、
「他に方法がなく避けようのない」理由なんてありません。
一刻も早く平和が戻りますように。
▲これは菜の花畑ですが、ウクライナ国旗は青い空と豊かに実る小麦を表しているそうです。きっと美しいところなんでしょうね
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/