フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
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2022.8.16
今年はここフランス北部もまた猛暑日続きです。
気温の高さに加え非常に乾燥しているため、
ヨーロッパのあちこちで山火事が深刻な問題になっています。
ノルマンディは普段なら真夏でも比較的過ごしやすく
新緑が爽やかな季節なのですが、牛が食んでいる草が
すっかり茶色くなっていたのには危機感を抱きました。
▲草原の手前には桑の木がありますが、今年は雨が少ないので無事に実ってくれるか……
7月中旬くらいから8 月いっぱいまでは子供達だけでなく
働く人も多くがバカンスをとっているので、
今は長いお盆休みのようなのんびりした雰囲気です。
我が家は夏の間に遠出の予定はないのですが、
平日は仕事をし週末になると海沿いに暮らす家族の家へでかけています。
皆で食卓を囲む夏のひととき、特別なことはしませんが
こういうのがきっと思い出として残っていくんだろうな、と思うのです。
昨年はこうして会うこともままならなかったのですから。
フレッシュなトマトでつくる「タルト トマト」は、
昼食やアペリティフでよく食べる夏の定番食です。
一般的にはタルト生地(パイ生地でも)にマスタードを塗り、
輪切りしたトマトを載せてオーブンで焼きます。
▲逆さまにして焼く林檎のお菓子、タルト タタンのようなつくり方
焼いているのでマスタードの辛みはなく、トマトはギュッと甘みを増します。
この日はバターとお砂糖でキャラメリゼさせたミニトマトを型に敷き、
微塵切りしたエシャロット(小さな玉葱のような野菜)を散らし、
その上からパイ生地をかぶせて焼いた進化バージョンのタルト トマトを食べました。
真っ赤な食べ物といえば、義妹がつくってくれた「苺のスープ」も
美味しかったです。
▲こちらでは苺の旬は初夏です
これは苺、バジル、レモン汁にお砂糖をまぶして1日置いておき、
翌日ミキサーにかけて冷たくしていただきます。
苺のピュレではなくスープと呼ぶのが可愛いです。
食後は泳ぎたい人、散歩する人、お昼寝の人、
各々好きなように過ごします。
▲細い線みたいなカモメが上手く写り込んでくれました
私はだいたいお昼寝チームに混じり日陰の涼しいところで
猫と遊んでいましたが、ある時気が向いて散歩に行ってみたら、
頑張って登った丘からの景色がご褒美のように綺麗でした。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/