フランスルーアンの街で服づくりをするデザイナー、
ソリアノ綾佳さんからのお便りをご紹介します。
ルーアンは、パリから電車で1時間ほどの場所にある街。
この街でソリアノさんは自身の目で選んだリネンで服を仕立て、
年に一度リリース。エンベロープでもその作品をご紹介しています。
ソリアノさんについての紹介記事はこちらから »
2024.10.01
9月になった途端カレンダー通りに秋がやってきましたが、
冷え込んできた近頃はきっともう冬の始まりなのでしょう。
これから4月くらいまではほとんど雨マークの天気予報になりますので、
犬飼いのお散歩スケジュールにも工夫が必要になりそうです。
夏の長いバカンスが終わり学校や会社の新年度がスタートしました。
桜の季節に始まりを迎える私達からすると不思議な感じもしますが、
こちらの人たちにとって秋は新しいことに取り掛かかる
タイミングでもあるのかな、と思います。
というのも、この時期はサロンといって様々なテーマの展示会が
各地で開催されているのです。
ルーアン近郊にある大型展示場の日程表を見てみると、
モーターショー、ワインなどの各種グルメショー、ペット、
マリアージュ、キャンピングカー、エロチズム(!)などなど毎週賑やか。
先週は手工芸に関する展示の週でしたので、探しものをしに少し覗いてきました。
Creativa というタイトルのこちらの展示は、編み物や手芸に特化した
ブースが多数並び、ワークショップも人気だそうです。
手づくり好きマダムたちのエネルギッシュなパワー、それに反して
付き添いの旦那さんたちが入場早々カフェコーナーに集まっていたのには
笑ってしまいました。
お洋服づくりというよりももっと手芸寄りの催事でしたので
生地屋さんは少なく、 残念ながら 私のお目当ては見つからなかったのですが、
お買い物する気満々でバスに揺られて来たのに
何も収穫がなかったときの悲しさったら……
こんな日はおいしいものを食べて機嫌を直すに限ります!
そうと決まれば1人でも入りやすいいつもの店へ直行です。
外食費が高いフランスで、安価でもきちんと席について
食事ができるレストランは日本ほど多くないように思います。
それでも帰る前に軽く何か食べたいなというとき、
私はクレープ屋さんに行きます。
安くておいしい、そして早い!から。
ハムとチーズに卵が入ったコンプレ(全部乗せ)のガレットに
デザートはシュガーバターのもちもちクレープ、
洋梨の発泡酒 ポワレもオーダーし、さっきまでのがっかり気分は
すっかり浄化されました。
芸術の、読書の、スポーツの、色んな秋がありますが
断然私は食欲の秋だわ、と改めて実感した1日でした。
ENYO ソリアノ
http://laviedenyo.blogspot.com/