義理の祖母が入院することになり、何か欲しいものはないかと聞く
「部屋に飾ってある写真を持ってきて
」と言われました。
それならば飾ってあるものを集めてアルバムにしようと、
家族で祖母が暮らしていた家へ向かいました。
部屋中に、いえ、家中に飾っていた家族写真を集めていると
「マミーはいつもこのブラウスなんだね
」と夫が一言。

義理の祖母のブラウス

 

8年前の私達の結婚式、いつかのノエル、初めてひ孫を抱いた日、
言われてみると確かに写真の中の祖母はいつも同じブラウスを着て笑っています。

何柄とも何色とも表現しかねる独特の色柄なので、余計に同じものだとわかりやすいのです。
マミーったらと笑いつつも、その写真に興味を持ちました。
私が目指している服作りは、もしかするとこういうことなのかも知れないな、と思ったからです。

そのブラウスについてもっと祖母の話を聞きたくて、いつどこで買ったのか、どんな時に袖を通すのか
質問をしていたら 「欲しければあなたにあげるわよ
」という流れになってしまい、りました。
遠回しにねだっていると勘違いされてしまったようです。

つい手にとってしまう一枚、嬉しい日に着たい服、祖母にとってあのブラウスはそういう存在なのだと、
本人からは上手く聞き出すことができなかったけれど、きっとそうなのだと感じました。
私も、そんな風に誰かの思い出にそっと寄り添える服を作りたいです。
楽しいことがある日は勿論、できたら落ち込んだときに励ませるといいな、と思います

お花屋さんにミモザやチューリップが並びました。
暖かくなるのは嬉しいですが、春よ もう少しだけ待ってくれという複雑な気持ちもあります。
今月は目先の納期のことで頭がいっぱいなのです・・・

お花屋さん。春の花は並びましたがまだまだ寒い日が続いています

 

ENYO 17’ss コレクションより。色とりどりの春の服

 

ENYO 17’ss コレクションより。手編みのレースを衿元にあしらって

 

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ENYO ソリアノ綾佳
http://laviedenyo.blogspot.fr/