世界最古の薬草系リキュール、ベネディクティンの蒸溜所を訪ねました。
中世の頃 ベネディクト修道院で薬酒としてつくられたこのリキュールは、
フランス革命で修道院が破壊された際に一度はレシピが失われましたが、
350年後ワイン商であった アレクサンドル・ル・グランによって再現されました。

▲27種類のハーブや生薬を漬け込み蒸溜し、完成までに2年かかるそう

▲最後にオーク樽で熟成させ濾過して完成です

やり手のビジネスマンだったル・グランは、当時まだ珍しかったポスターや
販促用のグッズなどを配り宣伝に力を入れ、
ベネディクティンは多くの偽造品をつくられてしまうほど大人気となったそうです。
 
現代では商品広告のデザインを毎日当たり前に目にしますが、
そのアイデアを最初に思いつくとは先見の明があったのですね。

▲バーに飾られていた広告。 DOMとは修道院で交わされていた祈りの言葉の略だそう

100年ほど前の女工さんたちの写真が飾ってありました。
みんな同じ服を着ているので制服かと思いますが、
この時代の女性は作業するときもスカートだったのですね。
 

▲ 瓶詰め作業をする女性たち

画像がモノクロなのではっきりとはわかりませんが、
きっと亜麻色であろう長い髪をきれいに編み込んでいて素敵です。
タックの入った白いエプロンはおそらくリネン製かな。
 
ENYOでは蚤の市で購入した古いリネンを使うことがありますが、
こういう人達が手にしていたものかもしれないな、と思うとなんだか感慨深いです。
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ENYO  ソリアノ綾佳