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15.10.23
Thaiの情景 iroiroの眺め
先日エンベロープでご紹介した小阪靖子さんによるiroiroの展示会が、二子玉川のSHEDで行われます。展示会ではオリジナルの洋服とともに、先月末に訪れたタイで出合った衣装なども持ってきてくれるそうです。展示会のこと、iroiroの服づくりのことについて小阪さんに聞きました。
■タイに魅せられて iroiroの服づくり
エンベロープ:タイの民族衣装が洋服づくりに生かされてますが、
それはどんなきっかけだったのですか。
小阪:iroiroは1997年に神戸で開いた小さな雑貨店「色色」からスタート
したのですが、その当時から商品の仕入れ先はタイでした。
タイの物が好きというより、タイで仕事がしたいからタイの人たちと
関わりたいからという気持ちの方が強かったように思います。
仕入れに行くたびに現地の人たちの生活着やバザールで見かける
山岳民族の人たちの着こなしに感化されてましたね。彼らの衣類や装飾品を
自分でも身に着けて着心地のよさや衣類としての応用の幅の広さを実感し、
自分もそういうものを作りたいなと思ったんです。
エンベロープ:袖を通した時に気持ちいいなと感じられる洋服ですよね。
どういったことを大切にして作っているんでしょう。
小阪:iroiroの服のほとんどが平面裁断で引かれたパターンです。平面裁断
でも人それぞれの体型にあった着心地の良さを感じてもらうには、
やっぱり素材が鍵となってきます。現地の人と関わって手に入る素材に
こだわっていたので、最初はクオリティーに関して日本のものとの違いや
限界があったのですが、現地の縫製工場の人や市場の人たちに協力してもらい
iroiroのデザインにあったものが選べるようになりました。
ただ時には自分も現地の人も相当な無理をしないと手に入らないものもあって、
そうなった場合は妥協することにしています。タイの人たちに気持ち良く縫って
もらえているのであれば、結果的によいものが仕上がってくることもありますので、
その振り幅はマイナスではなくプラスになることだと思っています。
エンベロープ:撮影の時いろんなスタッフが着用したのですが、
誰が着てもきれいに見せてくれるな~と思いました。
小阪:平面裁断で引かれたパターンだから、着用した時の形の大きな変化が
そういう気持ちにさせてくれるのかもしれませんね。骨格の小さいアジア人、
モンゴロイドといった人たちが考え出した衣類なので、着心地や形の美しさは
私達民族特有のものなんです。アジアの中で培った自分たちの民族性故の
繊細さと強さを、洋服で表現できるようになれればと思ってます。
■届いたばかりの新作が並びます
エンベロープ:今回の展示会には、どんなものが並ぶのですか。
小阪:定番のパンツを秋冬の素材で数型と、タイから到着したばかりの新作
をお持ちします。
エンベロープ:これから寒い季節になりますが、おすすめの着こなし
方を教えてください。
小阪:定番のパンツは薄い素材なのですが、ゆったりとして重ね着ができる
ので冬にはタイツやレギンスを合わせてはくのをおすすめしてます。
丈の長いワンピースやブラウス、サロン(巻きスカート)とも相性がよく、
暖かいのはもちろんなのですがシルエットが緩やかな曲線になってきれいに
見せてくれるんです。
タイシルクの明るい色のパンツをウールのコートやアルパカのニットガウンを
合わせるのも、お客様には人気ですね。タイシルクは軽くて薄いのですが、
保湿力が高くて意外と暖か。アウターの下にタイシルクを1枚着ると
それだけでとても暖かいんですよ。
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展示会にはiroiroの洋服だけでなく、現地の女性が手縫いした上着や
山岳民族たちの縫った衣装、全て1点ものの刺し子アイテムなども並びます。
さらに、解説と歌詞の和訳つきのタイのCD/LPも販売。
街のいたるところで流れている歌謡曲や民謡は、タイの情景の中で欠かす
ことができないもの。小阪さんを惹きつけてやまないタイの魅力が、
より伝わることと思います。
iroiroの展示会「Thaiの情景 iroiroの眺め」
10月24日(土)~31日(土)※28日(水)休み
場所:SHED(KOHORO二子玉川店前ギャラリースペース)
営業時間:12時~19時
カテゴリ:コホロ