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24.01.30

スタッフが紹介「私の好きな暮らしの本」

2月2日(金)より本の特集を掲載します。ご紹介するのは少し懐かしい時代の「暮しの手帖」。そこには今も色あせない魅力があり、本のページをめくる心地よさを久しぶりに思い出しました。特集に先がけて、スタッフが好きな暮らしの本を紹介します。

■もうすぐオープン、エンベロープの本特集

みなさまにご紹介する「暮しの手帖」は1970年から80年代のものが中心。

先日スタッフと読書会をしたのですが、暮らしの中からちょっとした発見や歓びを見出す姿勢が感じられて、時代背景は違っても今の私たちに響く記事が沢山ありました。

それと同時に感じたのが本を読む時間をしばらく過ごしていなかったなということ。

オンラインショップの私たちがいうのもおかしいかもしれませんが、時にはスマートフォンから離れてゆっくりページをめくるひとときがあるとよいのかもしれません。

ということで、こちらでは「暮しの手帖」にちなんで、私たちスタッフが好きな暮らしの本をご紹介します。次に読む本を探す方への一助になれば幸いです。

■一番出番が多い、飽きのこないレシピ集/リネンバードスタッフわたなべ

●まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本(なかしましほ 主婦と生活社)

「気軽につくれてたのしい手づくりおやつの本。友人がこの本のレシピでつくったクッキーをプレゼントしてくれたのが、購入のきっかけです。嬉しさも相まって、すごく美味しくて……。自分でもつくってみたくて買いました」

「必要な材料もシンプルで、失敗が少ないのでお菓子をつくったことがない人にもおすすめの一冊です。

ごはんのようなというタイトルにあるように、頻繁につくっても飽きのこない、やみつき感のある素朴なおやつのレシピが充実しています。同シリーズでマフィンやケーキの本もあって持っているのですが、一番この本の出番が多いです。

レイアウトがかわいいので、クッキーが焼ける間に眺めて楽しめます」

■考現学の祖による、暮らしへの視点/コホロスタッフしざわ

● 「採集講義」(今和次郎 青幻舎)

「10年以上前に汐留のパナソニックミュージアムで開催されていた『今和次郎展』で手に入れた『今和次郎 採集講義』。

考現学を提唱し、戦前戦後の都市や地方に自らの足で出向き、民家や集落、地域性や人々の暮らし、様々な角度から観察しそれを記録に残す活動を行っていた今和次郎さんについてまとめた書籍です。

街並みや当時の人々の服装、持ち物や髪型など、あらゆる角度で観察し残されたイラストや言葉を眺めていると、未来をよりよくするために、“今”の暮らしを広い心で見つめる、そんな姿勢やメッセージが現代の私たちにも通じるような気がしています」

●「100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート」(松浦弥太郎 マガジンハウス)

「友達や家族との関わり方や、お金との付き合い方、衣食住、仕事についてなど、暮らしにまつわるあらゆることとの向き合い方を松浦さんならではの視点で書かれている本です。

悩んだり迷うことも多かった 20代前半のころ、この本と出会い、こちらへ向かって語りかけてくれるような一つひとつの言葉にたくさん助けられました。今でもこの本を手に取ると、大切なことを思い出させてくれるお守りのような存在です」

■鍋から見える、さまざまな暮らし/スタッフみやした

●「名前のない鍋、きょうの鍋」(白央篤司 光文社 )

「フードライター白央篤司さんによる、18人の鍋エッセイ。

昨秋に刊行されたもので、この冬の通勤電車のあいだに読んだのですが、ずいぶん影響されて、鍋にチルドの餃子を入れてみたり、買い物中に登場する方のことを思い出したり……電車に揺られている間も鍋を食べているようなあたたかな時間を過ごしました。

登場するのは料理のプロではなく市井の人々で、白央さんがお宅を訪ねて、いつもの鍋をご馳走になるという流れなんですが、ときに人生の話になったりして……一緒にその時間に交じっているような気分になります」

●「おいしい待ち時間 私の保存食」(柳瀬久美子 文化出版局 )

「もう一冊は料理研究家の柳瀬久美子さんの保存食の本。

私はレバーパテが好きでいろんなレシピを試してみたのですが、鶏レバー、玉ねぎ、にんじん、生クリームの主材料で出来上がるこのレシピがくどさがなく自分好みで、くり返しつくっています。レモンチェッロも絶品です」

■日々を見つめ直すきっかけに。ヨガ直伝者の半生/スタッフにしむら

●「天風先生座談」(宇野千代 廣済堂出版)

「ふとした時に読みたくなり、心がしゃきっとする本。大学時代に着物、ヨガにはまった私にとって運命の一冊?!と感じて、古本屋さんで購入しました」

「この本は日本人としてはじめてのヨガの直伝者である中村天風の半生から学ぶ、少し思想の強めな哲学本。大谷翔平選手の愛読書だという中村天風の『運命を拓く』のダイジェスト版のようですが、語り口調ですっと入ってきやすいのです(『運命を拓く』は読み切れずに積読の仲間入りをしてしまっていますが……)。

心の在り方や行動についての当たり前のことを見つめなおすきっかけになる一冊ですが、堅苦しくなく読めるところがお気に入りです。ぴしゃりとした物言いで、気持ちがシャキッとします」

■アンの暮らしに思いを馳せて/スタッフわたなべ

●「赤毛のアンのお料理ノート」お料理 本間三千代・トシ子(文化出版局)

「子供のころから、物語に出てくる暮らしにまつわる描写が大好きでした。

どんな家に住んでいて、どんな服を着て、どんなごはんを食べているんだろう。あれこれ想像しながら読む時間があって、今こうして暮らしのものを紹介する仕事をしている気がします」

「本書は『赤毛のアン』に登場する料理を紹介する本。原作と同じようにぺージをめくると時代も国も違うアンの住む世界に連れていってくれるので、私にとっては料理本というより物語のような一冊です。

料理の写真がないレシピもいくつかあるのですが、想像の余地が残されていてかえってよいのです」

>>本の特集「エンベロープの本屋さん」は2月2日(金)にオープンします。どうぞお楽しみに。

カテゴリ:エンベロープ

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