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20.03.16
《リゼッタのアトリエを訪ねて》今だからこそつくりたかった布地「トワル ド ジュイ」 vol.02
リゼッタのが今だからこそつくりたかった布地「トワル ド ジュイ」のお話。第2話ではマリーテキスタイルの制作風景をご紹介します。京都市右京区の染色工場を訪ねました。
※この記事は、リゼッタのホームページに掲載の記事を加筆・再編集したものです。
vol.01はこちら
■マリーテキスタイルの染色工場を訪ねて
京都市右京区の住宅街に工場を構える三美染工場は、染色が盛んな京都でも指折りの老舗染色工場。工場内では大きなロールがぐるぐると回転し、新たな生地がつくり出されている真っ最中だった。
今シーズンのプリント柄は、かつてマリーアントワネットが好んで多用していたとされる「トワル ド ジュイ」。
神話をモチーフにしたトワル ド ジュイからおこしたオリジナルプリント 「マリーテキスタイル」は柄域が大きく縦に長いため、これまでたくさんの生地をつくってきたリゼッタでも初めての試みとなるロータリースクリーンプリントを使用することに。
ロータリースクリーンプリントは捺染の手法をベースに、版(はん)という筒状になった型で染料糊を生地に落とし転写していく技法。思い描いた生地にするためには、柄士(がらし)と呼ばれる「版」をつくる職人の腕にかかっているといってもよい程、熟練した技術が必要となる。
マリーテキスタイルは、1つの版では理想の生地にならないため2版を使用。
2版を重ねることでひとつの柄をつくりだし、カスレ具合や色の濃淡、経年変化を表現できる。当時のトワル ド ジュイの生地の雰囲気に近づけるよう、納得のいく仕上がりになるまで試し刷りを何度も繰り返してもらい版が完成した。
完成した版に上部から染料糊を流し込み、柄の形に染料糊が抜け落ち生地にプリントされる。余分な染料糊は下部へ投げ出され、投げ出された染料糊は乾燥して硬さが変化しているため、職人の手によって軟度を調節して再度流し込んでいく。
プリントしている最中、柄にズレが生じていないかなどを常に2人態勢で入念にチェック。また、ほこりや糸くずを発見するとすぐに機械を停止し丁寧に取り除きながら作業を進めていく。
プリントした生地は色を定着させるため蒸気をあて、その後洗い加工へ。出来上がった生地に汚れや傷がないか確認し出荷となる。
かつては木版、銅版を使って手捺染ではじまったトワル ド ジュイ。今回、忠実である以上に使い続けられた経年変化さえも再現したかった。
現代において同じものはたやすいようで難しい。機械プリントとはいえ、結果手仕事に近い生地づくりにいきつく。
時代を超えて愛され続けてきたトワル ド ジュイが、現代の職人の手により新たに生み出される。
はるか昔、フランスの暮らしにトワル ド ジュイが根付いていたように、みなさまにもリゼッタがつくるトワル ド ジュイが愛されますように。
■マリーが愛した小さな村のテキスタイル
リゼッタではマリーアントワネットが愛したと伝わる「トワル・ド・ジュイ」をリネンにプリントしてつくった服やバッグ、 王冠モチーフのアクセサリーをつくりました。3月19日(木)よりご紹介します。
日時:2020年3月19日(木)~
場所:リゼッタ各店、エンベロープオンラインショップ
カテゴリ:リゼッタ, リゼッタのアトリエを訪ねて
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