スタッフこぼれ話

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「モノ」と「コト」

春はあちこちでバイヤー向け展示会が開催されるシーズン。いくつかの展示会をまわるなかで、以前からぼんやり感じていたことを改めて考えました。

「モノ」より「コト」消費…なんて言われるようになってから数年。何かを所有することから、その「モノ」が持つ物語や、その「モノ」を持つことでの体験(=「コト」)が重視される時代だと言われています。

私たちがご紹介する商品も、つくり手の思いやものづくりの背景を大切にしながら選んで、それを取材を交えながら丁寧に伝えることを心掛けています。

▲先日からご紹介中のにしだ果樹園「月読み果実直送便」も、月の満ち欠けによる自然物の変化を農法として取り入れている、伝えたい物語のある商品。それでいて、味も抜群です!

けれど、世の中がトレンドとして物語や背景ばかり重視するようになり、それはそれで本質からどんどん離れてきているのでは…と思うことが増えてきました。

ウェブやSNSを見ていると、耳障りがよくわかりやすいストーリーばかりが溢れていて、誇大広告のように感じることがよくあります。肝心の商品(モノ)を見ると「本当に価値があるのか?」と疑問になるものも。

「モノ」自体にきちんと高い価値があることが入口であるべきで、そこから背景を追うのが本来の流れ。「モノ」と「コト」はどちらも両立しなければ、嘘をついていることになってしまうのでは?

…そんなことを、展示会で夏以降の仕入れ商品を選びながら考えたのでした。

私たちは小さなオンラインショップで、世の中のものほどキャッチーでわかりやすい商品が少ないお店かもしれません。それでも、「モノ」「コト」両面を私たちらしい基準をもって見極めて、よいつくり手とみなさまをつなぐ存在でありたいな…と改めて思いました。

たまには店長らしいこぼれ話でした!