2021.5.30
同じ毎日なんてないのだから
今年も義父の畑で初夏の野菜が採れました。そら豆、花つきのズッキーニ、新ジャガイモそしてアーティチョークなどなど……。
その日はアーティチョークの素揚げとズッキーニの花にチーズを詰めたものをつくりました(夫が)。
「角のイタリア料理屋さんにもアーティチョークが植わってたよ」と息子。
「よくアーティチョークってわかったね」
「毎年食べてるからね。あ、でも植物に詳しい友達も知らなかった」
「ちょっとマニアックな野菜だからね」
そんな会話をしながらのひとときは、いつもと同じ晩ごはんの風景なのですが、最近イベントがないからでしょうか。旬のものを食べるだけで少しだけお祭りのような気分が味わえました。
特別なできごとが起きない毎日はいつも同じようで、あっという間に時間が過ぎていくように感じます。
でもよく考えたら同じ日なんてなくて、だからこそ忘れてしまいがちなちょっとした会話や瞬間を覚えていたいと思います。あとで思い返してその時の自分に寄り添うのは、きっとこんな風にどうってことのない時間なのだから。
ぎゅっと握った砂がさらさらと指の間からこぼれていくように、悲しいほど色々と忘れてしまうけれど、なんだかそんなことを感じた休日の夜でした。