スタッフこぼれ話

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暮らしの中に潜むロマンチック

昨年12月、初台にある東京オペラシティアートギャラリーへ和田誠展に行ってきました。

最終日の15時頃だったので、ギャラリーやミュージアムショップのある3階はまさに長蛇の列。

なんか見ないと後悔しそう。見られなかったとしてもチケット代の分、和田誠の日記『だいありぃ』(妻の平野レミさんが和田さんが旅立ったあと発見して、勝手に出版した日記ノート)を買って帰ればいい、と思いながら行ったのですが見ることができました。

展示室の天井高が特長的な東京オペラシティアートギャラリー。
その天井いっぱいに和田さんが描くイラストが飾られ、和田さんが生きた昭和を中心としたスターが、似顔絵で一堂に会する賑やかなパ―ティのようでした。

▲カトリーヌ・ドヌーブも発見

展示は幼少期から時系列で流れ、和田さんの絵と接点になった出来事や、装丁の仕事、映画のこと、家族へのプレゼント、企業から発注されたロゴなどが紹介されていました。

その中でも特に印象的だったのが、小さな頃から粘土細工でも模写でもどんなテイストもものにしていて、再現性が高いこと。中学時代につくったという白雪姫の7人の小人は、和田さんのイメージでもなかったこともあって、とくに驚きました。

40年の功績あらわすための、壁一面の展示はほかにもあって、1977年5月から2017年7月まで続いた『週刊文春』の装丁がずらーっと並んでいました。

40年描くって、絵をひとつずつ淡々と描きつづけてれば達成するものなのかな?そうじゃないよなぁ…と、感慨にふける時間。

その膨大な数の中に、ありふれた暮らしの中に潜むロマンチックさをみつけて、なんだか惹きつけられました。 展示も見たけれど、和田さんの『だいありぃ』買ってしまいそうです。