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パウル・クレーのセーター

ニット作家の廣瀬みどりさんが、画家パウル・クレーをイメージしてデザインした「Paul Klee Sweater(パウル・クレーのセーター)」という作品があるのをご存知でしょうか。

この色彩豊かなセーターを、世界中のニッターが各々好きな色で編んでいるのをSNSで見かけるたびに「素敵だな~わたしも編みたい!」とときめいています。(#paulkleesweater

しかし人それぞれ自由な配色で編めるために、わたしが編むならどんな色にしようか?と悩ましく思っていたのです。

そうした中で、パウル・クレー展が近くで開催されると知り、「絵を実際に見て、セーターの配色を考えたい!」ちょっと斜めな目的を持って美術館へ行ってきました!

▲愛知県美術館にて

そこには壮絶な人生の歩みの中で画風がどんどん変化し、表現することを突き詰めていくクレーの絵がありました。その数140点ほど。

▲この絵が見たかった。「チュニスの赤い屋根と黄色い家」
▲なんてやさしくて可愛らしい色なんでしょう。「子どもと叔母」

クレーが残した言葉のひとつに「この世で僕を捉まえることはできない。僕は死者たちのもとに、そしていまだ生まれていない者たちのもとに住んでいるのだから」という名言があるそう。

その真意はわかりかねますが、もしやクレーは、いつか自分の絵がセーターになるほど、クレーの色彩を楽しむ人々がいる未来を、わかっていたんじゃないだろうか。なんて、思ってみたり。

大満足の展示ですっかりクレーファンとなり、ミュージアムグッズをお買い上げ。わたしのパウル・クレーのセーターも道筋が見えてきたようです。こうして趣味と重ねた目線で絵画鑑賞するのも面白い体験ですね。