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20.07.31
《工場見学4》北星鉛筆/東京葛飾
2003年から2009年頃にかけてリネンバードのウェブサイトに掲載していた「工場見学」を改めてお届けします。今回ご紹介するのは東京葛飾の北星鉛筆さん。リネンバードロゴ入り鉛筆をつくった際に、ご協力いただいた会社です(現在鉛筆の販売は終了しています)。
※この記事は当時のまま掲載しているため、現在の状況とは異なる点があります。
■鉛筆ができるまで
北星鉛筆では鉛筆の材料の板をアメリカから、芯を山梨県の甲府工場から仕入れています。したがって、板に芯をはめ込むための溝を掘るところから作業は始まります。
9本の溝に9本の芯を差し入れ、同じく溝の入った板を上からかぶせます。そして、板と芯のサンドイッチを42枚重ねて、ギリギリと締め上げます。
試行錯誤の末、42枚がちょうどいいということが分かったそうです。そのまま乾燥室で一晩寝かせると固まるので、独特な形の刃物で鉛筆の形に削りだします。
今回は鉛筆の軸に色をはつけず、透明のコーティングにとどめました。そこへ、リネンバードのロゴマークを箔押しします。
好きな色のホイルをセットしたら、ガッチャンガッチャンと機械が動いて、刻印された鉛筆がどんどん飛び出してきました。
本体部分ができあがったら、次は消しゴム付けです。まずは金具をつける端っこを少し削り、それから金具と消しゴムをセットした機械にかけます。
下の「マス」と呼ばれている三角の木の枠は、すぐに本数が分かるすぐれものです。鉛筆を入れて上の辺の本数を確認すれば、早見表で本数が分かります。
もっとも、工場の方々はもうすっかり暗記しているそうです。このマスは、工場内の各部屋に必ずありました。ある本数がたまると、ひもやベルトで括って持ち上げられます。
このナナメ抽斗に収まっているのは、活字です。ひらがな、カタカナ、漢字のおおよそのものが詰まっています。
右が、説明してくださった川上さんです。手に持っているのは、鉛筆の頭を塗るときにつかう支持枠。
北星鉛筆では若手からベテランの方までいらっしゃいましたが、みなさんの話の端々から仲のよさそうな感じがただよっていました。
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