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18.07.11
《特別コラム》advintageが語る「ヴィンテージ時計の魅力」4
advintage店主佐伯さんが語る「ヴィンテージ時計」のお話。今回は、ヨーロッパでの買付けレポートをお届けします。7月21日22日に開催するポップアップイベントにお目見えするアイテムとの出合いも、あったそうですよ。
■偏愛ウォッチを求めて各地へ
英国での買付けはロンドンが拠点。ここから近郊のマーケットや地方に遠出します。パリやその他の都市と比べ交通機関等が非常に便利なので、かなり東京に近い感覚で動き回れます。
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▲ポンド換金のため立ち寄ったオックスフォードサーカス。老舗デパート「リバティ」にも程近いオックスフォード・ストリートは毎回さまざまなフラッグがたなびいていますが、今回はこれでもかというユニオンジャック推し
最近の買付けは、コレクターやウォッチディーラーから直接アポイントをとる方法が中心。
以前は毎日時計を求めてイギリス中のマーケットをドサ回りしていましたが、そんな中で知り合ったディーラー達や、彼らから別のディーラーを紹介してもらったりして無駄な動きが少なくなりました。現地でのコミュニティに大分馴染んできた気がします。
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▲毎回行くウォッチフェアのひとつがこちら。開場前から駐車場のあちこちで既にディールが始まっています。5月だったのでもう明るいですが、実際は朝の7時。冬場は真っ暗なので、みんな懐中電灯を持って物色します
ひとたび開場すると、まず最初の30分が勝負。
なのですが、出展しているディーラーも他のブースを回ったり、会場をウロウロしている別のディーラーからアイテムを仕入れたりするので、常に各出店者をこまめにチェックしないといけません。常に早足で動き回ること数時間。意外と疲れます。
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▲今回予算オーバーで泣く泣くスルーしたのがこちら。また会えたら買おうと思って二度と会えないのが常。こういうことは毎回あります
ロンドンでも随一の宝石商の街、ハットン・ガーデン。マーケットだけでなく、こういう店にも行きます。
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▲お金持ちというよりも、お金が好きそうな人たちが多い街
ちょっと寄り道。こちらは今回初めて訪れた、サウスケンジントンにある科学博物館。
ここには1953年に達成されたエベレスト人類初登頂の英雄、エドモンド・ヒラリー卿(写真左)が、その際に身に付けていたスミスの名機「デラックス」の実物が展示されています。少々雑ですが。
実際当時のエベレスト・チームの腕時計のメインスポンサーは、実はロレックス。シェルパのテンジン・ノルゲイもロレックスを身につけていたそうですが、なぜかヒラリー卿はスミスを愛用していたようです。
このスミスの腕時計は当店コレクションの中でも主力の一角。今回の買付けでは特にそのバリエーションが充実しました。
いやはや、ここ数年でヴィンテージウォッチの現地市場も様変わりしました。全体的な価格高騰もさることながら、特にスミスの良個体はマーケットには出てこなくなり、ほぼコレクター頼み。それでも今回の買付けは個人的にかなり充実した内容になったと思います。
■そして、ここからは余談です。
実は僕が時計の買付けに行くようになってから毎回、現地でストリートスナップを撮りつづけています。
極めて個人的な目線ですが、ヴィンテージウォッチが似合うスタイルを考える上で、現地の市井の人々のファッションというのは非常に参考になります。
ちなみに過去に撮ってきたストリートスナップは、こちらのサイトにアーカイブしています。ご興味があれば。
今回のポップアップでは、その成果を中心にラインナップを組みます。どれも思い入れの強い、偏愛度の強いアイテムばかりです。是非。
advintage trunk show/「1940年代の腕時計とヴィンテージ広告」
2018年7月21日(土)22日(日)
11:00-19:00(最終日は17:00まで)
shed(東急田園都市線・大井町線二子玉川駅より徒歩約3分)
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